どんな色が好き? ページ45
.
「どんな色が好き?」
『ええ、急だ。…青かなぁ』
「なんで青?」
『空って青色じゃん』
「単純すぎ」
『そんなもんだよー、あ昔お母さんともこんな会話した気がする』
「どんなの?」
『ほら、あの歌だよ
どーんないろがすきー?なんとかー!ってやつ』
「音痴だ…そんな傷ついた顔しないでよ」
『…1番最初に無くなるのはいつも、青色なんだよ』
"青いクレヨン"
「──ら、…
──さん。
晴来さん!?」
晴来『は、はい!!』
先生の声がやっとこそ私の耳に届き、だらんと机に預けていた身体が突如、硬直する。
「眠くなるのは分かりますが、表彰中です。しっかりしてください」
晴来『はい、すみません…』
ぶふっ、という誰かの笑い声を評しに周りもそれに感化されたのか、笑い声が瞬く間に伝染していった。
…先生に喝を入れられた挙句、みんなにも笑われた。そしてそんな笑いの元凶は
国見「こっち見ないで、笑い、堪えられない、から」
たまに彼の口の中から漏れ聞こえる、ぶふっていう声を私は聞き逃さない。
あとでゆっくりお話をしようと思う、今は教室内での表彰中である、集中しよう。
「では最後に、晴来A」
『あ、はい!』
完全に眠ってて忘れてた!そういえば私も名前呼ばれるんだった!
「晴来Aさんの、2年前高校1年生の時に入賞された作品が、県から帰ってきました。
実力をここに称えこれを称します。」
あの時、宮城創作絵画コンクールの絵は県へと渡り優秀賞を貰った。後、それに味をしめた先生はコンクールや市作品であってもチラシを持ってくるようになり、私もそれに応えた。
賞は計4つほど持っている、結構な数の絵を描いたがそう簡単には行かなかった。それでも優秀賞という名を肩書きに持つことは凄いことで、私はこれから芸大へと進学する。
そう、私達は高校三年生へとなった。
夏…冬、いやそれはもはや通り過ぎ季節は春になろうとしている。もうすぐ卒業が近づいてきているのだ。
「国見〜この後後輩に呼ばれてんだけど」
国見「悪い、晴来さんと帰る」
「了解!」
国見くんとは、親密になった。国見くんが部活を引退してからはたまにこうなる。拒否権は無い。
63人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
れい - やっぱり好きな物って暫くして振り返るとしみじみしちゃいますね…私があきらくん推しになった頃に追っかけてたなぁって懐しんでますwww (1月3日 16時) (レス) @page48 id: e1c5f3df3f (このIDを非表示/違反報告)
夕陽 - なぅちゃああああああ!!!ゆっくりでいいから更新ファイト!!! (9月4日 18時) (レス) id: 068cca9f48 (このIDを非表示/違反報告)
夕陽 - なぅちゃん、せっかく返信してくれたのにごめんね、なぜかログインできなくなってる。新しいのでたなってみてみたら「は、良すぎだろ!?」で家で叫んで怒られたお(なんか叫んで怒られることが多いこの頃ですが)頑張ってー、応援してるぜイェア (2022年11月26日 19時) (レス) @page6 id: 788b39c782 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:なぅ | 作成日時:2022年10月29日 18時