あの子は何色？ 【国見英】

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国見side



不思議な人だ。

別に変人とか、そういう雰囲気な訳じゃないし
対して喋ったこともない人にそんなこと思うほど俺はクソクズじゃない。

でも

ただ、相手にそう思ってしまった。
それだけなことなんだけど


それだけで済むといいけど

国見『目合わせてよ』


分かりやすい。晴来さんは人と会話するの苦手なのかな、いや気遣ってるだけか

それもそれでイラつくけど

国見『絵終わんないから』


鉛筆をギュッと握りしめ、渋るようにこちらへ顔を合わせる。

晴来さんの顔を見たあと、また自分の鉛筆を動かしながら考える。

国見『あと何分で感想伝え合いだっけ』

晴来｢多分…あと5分とか｣

別に美術の授業は好きじゃない。
できればサボりたいし、寝ていたい


そう考えていた時、何を思ったのか隣の席の人を見た時。幸せそうなアホ面向けて寝てたのが晴来さんだった。

無性に面白くて耐えていたのに笑ってしまったのが、俺だった。

ほんとただそれだけなんだけど。


パンパンっ！

乾いた手を叩く音が響き、ザワザワとうるさかった美術室が徐々に静かになる


先生｢では＿＿＿これからお互いにお互いの絵を見せ合い、感想を伝えあってください。
プリントも渡すので、それを参考に書いて提出を＿＿＿＿｣




国見『へぇ…上手いね、なにか習ってたの？美術部でも入ってる？』

恥ずかしそうに俺を描いた絵を見せる。


でも、俺はなにか地雷を踏んでしまったようで

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