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なにか、私の中でグツグツと煮え立つ感情が溢れ出てきた。


晴来『もったいない?そんなの分かってるよ』

もったいない、もったいないって先生も国見くんも私の才能を分かってて言ってる。
それは分かってるけど


晴来『…何を知ってるの?』

国見「…なにが?」

晴来『私の何を知ってるの?』

繰り返したくなる質問だった。なんで私が美術をやっていないのか、そんなのあなた達は知るはずもないのに、なのに

そうやって上から勿体ないって、
そんなの私が1番分かってる。だって才能があるのにやっていないのはそれは無駄にしていることって言いたいんでしょう?

分かってるよ。私に才能があるのは、だって


"Aは絵が上手だね"


そう言ってくれたのは、いつもお母さんだったから。




▽△


晴来『お母さん、これ隣の家の人から』

なにかの煮物だろうか、愛想良く笑って持たせてくれた高齢の優しいそうなおばあさん

母「え、こんなにいつも悪いわね
A、ちゃんとお礼言ったの〜?」

煮物が入っているタッパーを受け取り、そう私に喋りかけてくれる母の声が好きだった。


晴来『そりゃ言ったよーうちはいつも貧乏だからちょっとだけだけどねぇーーーって言ってたからうちもですよ!って言っといた』

母「そう?ならいいけど…ってそんな余計なこと言わなくていいのよ!」

そう母はうちが貧乏なことに"余計なこと"と言っていたが、だって貧乏だし本当のことなんだから隠さなくてもいいと思った。


晴来『お母さん新しいスケッチブックは、』

「ごめんね、今週は厳しいかも。来月買ってあげるから」

申し訳なさそうな声色は、良く頭に残っている
スケッチブック、あと2ページしかないけど…描くのを我慢すればいいだけだし

そう思ってクレヨンを手に持ち、また大好きな青色を使って空を描き始める。
私はこうやってお母さんの料理している鼻歌を聴きながら絵を描けるリビングが好き、だってそうしていると


母「また空の絵?あらいいわねぇ。虹の表現が素敵、やっぱりAは」

画家になれる才能をもってるのね



大袈裟だよ、と笑い返すがお母さんがそう言ってくれることが本当に嬉しくて、本当になれそうな気分だった。

晴来『お母さん…私中学行っても部活やらなくていいよ。独学で絵はなんとでもなるでしょ』

収入源は母だけ、生活費も厳しいのに。
部活費用が重なったら家計は本末転倒だろう、それをわかっていた小6の私は遠慮をしていたのだ。

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れい - やっぱり好きな物って暫くして振り返るとしみじみしちゃいますね…私があきらくん推しになった頃に追っかけてたなぁって懐しんでますwww (1月3日 16時) (レス) @page48 id: e1c5f3df3f (このIDを非表示/違反報告)
夕陽 - なぅちゃああああああ!!!ゆっくりでいいから更新ファイト!!! (9月4日 18時) (レス) id: 068cca9f48 (このIDを非表示/違反報告)
夕陽 - なぅちゃん、せっかく返信してくれたのにごめんね、なぜかログインできなくなってる。新しいのでたなってみてみたら「は、良すぎだろ!?」で家で叫んで怒られたお(なんか叫んで怒られることが多いこの頃ですが)頑張ってー、応援してるぜイェア (2022年11月26日 19時) (レス) @page6 id: 788b39c782 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:なぅ | 作成日時:2022年10月29日 18時

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