84,呼ぶ ページ12
〜チョロ side〜
チョロ「これはまた面倒な…」
レン「これずっと抑えてた人達すごい…」
表の人間ではない。
纏う雰囲気が違う。
男は叫びながら近くの客に殴りかかろうとする。
チョロ「危な…!」
レン「っ…」
レンは男の前に飛び出して客を庇っていた。
客は悲鳴を上げながら逃げる。
チョロ「レン!」
レン「いってぇな…」
チョロ「だ、大丈夫…?」
レン「おう…だが、ちょっと痛い目見てもらわねぇとなぁ?」
チョロ「え…援護するよ…」
レンがキレ気味だ…
近くにいたディーラーに客の避難を任せ男と対峙する。
ギャーギャー叫びながら尚も攻撃をしようとする男と応戦し、逃げる時間を稼ぐ。
全員が避難を終えた頃。
暴れ狂っていた男がピタリと動きを止めた。
チョロ「なに…?」
男「お前らがザクロの本部から来たヤツらだな?」
レン「…そうだよ。お前のせいでわざわざ出向くことになったんだ。落ち着いたなら今すぐ帰れ。二度とくんな」
男「ああ、もう来ない。これで目的は果たされる」
男がにいっと口角を上げた。
刹那、ドアが蹴破られると同時に大勢の人が押しかけてくる。
僕らはあっという間に囲まれた。
男「ザクロ ファミリーは邪魔なんだ。お前達には死んでもらうぞ」
レン「悪いがそう簡単には死なねぇよ?」
ボンッという爆発音。
途端に立ち込める黒い煙。
響く銃声。
レン「チョロ松、道は俺が作る。先に行け」
チョロ「レン…!?」
レン「早くしないと煙が晴れるぞ」
チョロ「だけど!」
レン「お前になんかあったら怒られるの俺なんだぞ?…俺は大丈夫だから」
チョロ「…絶対死なないで」
レン「おう」
煙の中、非常口まで走った。
最後の一人を外に出し、扉が開かないように寄りかかった。
中から聞こえる怒号、悲鳴、発砲音。
徐々にそれは小さくなっていき、やがて消えた。
いてもたってもいられなくて、ザクロの人の牽制を振り払い中に戻った。
室内に先程の面影はなく、どす黒い赤が広がっていた。
チョロ「レン!レン!」
いくら呼びかけても返事は無い。
転がっているヒトガタにもそれらしき姿は見えない。
ザクロの人にも手伝ってもらったけど、見つからない。
何時間も捜して、何時間も名前を呼んだ。
でもいない。
いない。
レン…
チョロ「どこいったの…」
途方に暮れた僕は、微かに震える手で電話をかけた。
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夜風 樹(プロフ) - 結菜さん» コメントありがとうございます!いえいえこちらこそ!返信クソ遅くてすみません!シリーズすべてにコメントしてくださいましたよね!ありがとうございます!楽しんでいただけたのなら幸いです!これからも頑張ります!ありがとうございます! (2018年8月5日 11時) (レス) id: 18422badd9 (このIDを非表示/違反報告)
結菜 - コメントクソ遅くてごめんなさい!最初から全部読ませていただきました!とても楽しかったです!これからも作品作り、頑張って下さい! (2018年8月5日 6時) (レス) id: 4eaa158dbb (このIDを非表示/違反報告)
夜風 樹(プロフ) - メプルさん» コメントありがとうございます!楽しんでいただけてなによりです!次回作の方も頑張りますので、よろしくお願いします! (2018年6月9日 22時) (レス) id: 18422badd9 (このIDを非表示/違反報告)
メプル(プロフ) - 完結おめでとうございます!楽しんで読ませて頂きました!新作も読みます!頑張って下さい!(●'д')bファイトです (2018年6月9日 22時) (レス) id: 57070503d4 (このIDを非表示/違反報告)
夜風 樹(プロフ) - ピカグさん» コメントありがとうございます!楽しんで頂けて嬉しいです!最後までお付き合い頂き、本当にありがとうございました!これからも全力が頑張りますので、よろしくお願いします! (2018年5月28日 0時) (レス) id: 18422badd9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:夜風 樹 | 作成日時:2017年11月12日 23時