伏黒甚爾は恩人でした

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私はあれから人助けはしておらず当てつけというか、八つ当たりというか、以前と同じように小さな村の人を殺していた





時々、術師も殺っていたが数は減っている






「お前、いつまで続ける気だ」





『いつまでって言われても』





ちょうど出くわした時雨さんは呆れたように聞く。甚爾さんが死んでから彼は私にも心配してくれていたようで、私の行いを批判した






「もう18になる。このまま一生こんな生活もやってはいけない




適当に仕事を見つけて生きろ。あいつも言ってただろ、人を殺すなと」





『学校も出たことがない私が仕事なんて見つけられないし誰も雇ってはくれない』






実際そうだ。履歴書になんて書いたらいい。親の名前すら分からない私が働くことは不可能なのだ






「わかった。俺が呪霊を祓う仕事の方を見つけてやるからそっちをやれ」






『呪詛師に手を貸す時雨さんがそんなことしていいの？』






「Aは特別だ。それにまだ子供だからな」





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時雨さんの家を出て歩いている時だった。ものすごく速いスピードで私の首を掴もうとした何者かの腕を掴む





自分の感覚のおかげで僅差で交わすことができた






「あれ、おかしいなぁ。だいぶ速めにしたんやけど、きみ案外強いん？」







いかにも生意気そうな人が私を見下していた








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