検索窓
今日:162 hit、昨日:1,252 hit、合計:4,329,321 hit

。我慢129 。 ページ42

【十六夜side】






男の刀が頸に振られる寸前

痣の女が泣き叫ぶ。


しかし男は満足そうな顔で、刀を振るう。





「.......」






《十夜さん、行きましょう?》



咲絵が俺の手を引っ張るが俺は動かない

いや、動けない。




駄目だ咲絵。

そっちには行けない。



俺は人を殺めすぎた

お前と一緒のところには行けない



それに無惨様に約束したのだ


僕はもっと強くなって記憶を奪い続けてやるって


上弦にまで匹敵する僕の血鬼術。

これを使いこなせれば俺は......


もっと強く、強く、強く____









.









《なぜ強さを欲しがるのですか》









そんなの奪われない為に決まってる


俺が弱かったから咲絵を守れなかった。



お前がいればよかった。

お前さえいてくれればよかったんだ。


ずっと一緒にいたかった


いつもの日常を過ごしていたかった









《だからって
他の人の幸せを十夜が奪っちゃダメよ、》



「......」




咲絵が俺の手を握った。





____温かい







「!!!」





......あぁ、そうだ



初めて手を繋いだ時も今みたいに雪が降っていて

咲絵の手はとても温かくて、

2人で歩いた道が脳裏に浮かぶ。



なんだろうこの感じは......









.









《帰るべき場所へ、帰りましょう十夜》




____

【「そろそろ帰ろうよ十夜」】

____




俺の手を引いて
任務帰りに迎えに来た咲絵と重なった。





でも、俺はそっちには____









.









《__''俺はお前といれることが何より幸せだ''

そう言ったじゃないですか》





咲絵の真っ直ぐな瞳が俺を映す。




確かに言ったが、俺は......



脳裏に無惨様が浮かぶ。

あの日の出来事が鮮明に浮かぶ。

はらわたが煮えくり返りそうだ。



俺はやはりこの男を殺してしま____









'









《ずっと、一緒ですよ十夜。


___いや、違いますねっ、》




「.....」



咲絵はそう言うと顔を赤くし下を向いた


そして再び顔をあげれば









'









'









《______''夢獅''さん》



「!!!!」







____


【「明日から...呼び捨てでもいいですか?」】

____





その次の日にお前は記憶をなくした。


叶うはずのなかった願いが今叶った





なんだ、?



目尻が熱い。









「......」









'









《帰りましょ、夢獅さんっ》





咲絵が俺の手を引いた。

。我慢130 。→←。我慢128 。



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (4280 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
8489人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

○○(プロフ) - 感動しました!今まででとても大好きになれた作品です。ありがとうございます笑 ! (1月9日 19時) (レス) @page50 id: 440a20ffd9 (このIDを非表示/違反報告)
るる - 今まで読んできた占ツクの小説の中で一番感動しました 最高としか言いようがないです 素敵な小説ありがとうございました!!!!!!!!!! (8月14日 23時) (レス) @page47 id: daa8a87cdb (このIDを非表示/違反報告)
とく(プロフ) - いい話すぎて泣きました😭今更ですが、完結おめでとうございます!! (7月17日 23時) (レス) id: 72e740ca3a (このIDを非表示/違反報告)
ミキ(プロフ) - こういうお話大好きで、ボロ泣きしながら一気見させてもらいました!目が腫れております(笑)素敵な作品をありがとうございました。 (7月15日 10時) (レス) @page50 id: 47368c5abf (このIDを非表示/違反報告)
猫鈴 - 最初から最後まで読んで泣きまくりました。感動的で素敵な小説をありがとうございます (2022年11月17日 17時) (レス) @page50 id: 49c7725a4b (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:黒姫ユキナ | 作成日時:2019年10月19日 10時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。