。我慢129 。 ページ42
【十六夜side】
男の刀が頸に振られる寸前
痣の女が泣き叫ぶ。
しかし男は満足そうな顔で、刀を振るう。
「.......」
《十夜さん、行きましょう?》
咲絵が俺の手を引っ張るが俺は動かない
いや、動けない。
駄目だ咲絵。
そっちには行けない。
俺は人を殺めすぎた
お前と一緒のところには行けない
それに無惨様に約束したのだ
僕はもっと強くなって記憶を奪い続けてやるって
上弦にまで匹敵する僕の血鬼術。
これを使いこなせれば俺は......
もっと強く、強く、強く____
.
《なぜ強さを欲しがるのですか》
そんなの奪われない為に決まってる
俺が弱かったから咲絵を守れなかった。
お前がいればよかった。
お前さえいてくれればよかったんだ。
ずっと一緒にいたかった
いつもの日常を過ごしていたかった
《だからって
他の人の幸せを十夜が奪っちゃダメよ、》
「......」
咲絵が俺の手を握った。
____温かい
「!!!」
......あぁ、そうだ
初めて手を繋いだ時も今みたいに雪が降っていて
咲絵の手はとても温かくて、
2人で歩いた道が脳裏に浮かぶ。
なんだろうこの感じは......
.
《帰るべき場所へ、帰りましょう十夜》
____
【「そろそろ帰ろうよ十夜」】
____
俺の手を引いて
任務帰りに迎えに来た咲絵と重なった。
でも、俺はそっちには____
.
《__''俺はお前といれることが何より幸せだ''
そう言ったじゃないですか》
咲絵の真っ直ぐな瞳が俺を映す。
確かに言ったが、俺は......
脳裏に無惨様が浮かぶ。
あの日の出来事が鮮明に浮かぶ。
はらわたが煮えくり返りそうだ。
俺はやはりこの男を殺してしま____
'
《ずっと、一緒ですよ十夜。
___いや、違いますねっ、》
「.....」
咲絵はそう言うと顔を赤くし下を向いた
そして再び顔をあげれば
'
'
《______''夢獅''さん》
「!!!!」
____
【「明日から...呼び捨てでもいいですか?」】
____
その次の日にお前は記憶をなくした。
叶うはずのなかった願いが今叶った
なんだ、?
目尻が熱い。
「......」
'
《帰りましょ、夢獅さんっ》
咲絵が俺の手を引いた。
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○○(プロフ) - 感動しました!今まででとても大好きになれた作品です。ありがとうございます笑 ! (1月9日 19時) (レス) @page50 id: 440a20ffd9 (このIDを非表示/違反報告)
るる - 今まで読んできた占ツクの小説の中で一番感動しました 最高としか言いようがないです 素敵な小説ありがとうございました!!!!!!!!!! (8月14日 23時) (レス) @page47 id: daa8a87cdb (このIDを非表示/違反報告)
とく(プロフ) - いい話すぎて泣きました😭今更ですが、完結おめでとうございます!! (7月17日 23時) (レス) id: 72e740ca3a (このIDを非表示/違反報告)
ミキ(プロフ) - こういうお話大好きで、ボロ泣きしながら一気見させてもらいました!目が腫れております(笑)素敵な作品をありがとうございました。 (7月15日 10時) (レス) @page50 id: 47368c5abf (このIDを非表示/違反報告)
猫鈴 - 最初から最後まで読んで泣きまくりました。感動的で素敵な小説をありがとうございます (2022年11月17日 17時) (レス) @page50 id: 49c7725a4b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:黒姫ユキナ | 作成日時:2019年10月19日 10時