。我慢124 。 ページ37
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『冨岡、さんッ、…!』
涙が止まらない。
目の前で鬼と戦う冨岡さん。
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「何の為に刀を振るうッ!!!
あの女はもう死ぬというのに!!!」
「お前の頸をその前に斬る」
そういい再び刀を握る冨岡さん
『っ、』
この前にも戦いがあったのだろう
時透くんと同様、切り傷だらけで血がつたう。
それでも刀を握り、鬼に刀を振るう冨岡さん。
そして鬼が言ったように、私にはもう時間が無い
さっきから目の前が霞む
『ッはぁっ、』
でも、まだ諦めない。
みんなが諦めてないの
今も尚、みんな私のために血を流して戦ってるの
私が1番諦めたら駄目。
死ねない
絶対に......!!!
「!!!」
顔をあげれば、鬼と目が合った。
その瞬間、鬼の動きは止まり、
「お前たちを見ていると昔を思い出す
不愉快だ。不快だ。不快で堪らない...」
と、下を向く鬼。
「......」
冨岡さんも距離をとった。
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「....記憶など何の意味もない..…
人は欺き記憶を自分のいいように塗り替える....」
『……』
「目の前で見たことが全てだ…
思い出など どうでも良い…」
顔は見えないが、どんどん声が暗くなる。
「記憶も思い出も無くしても尚、
アイツは俺を愛し続けた…」
『……アイツ…』
…一体…なにがあったの、?
どうしてあなたはそんなに悲しい顔をするの?
____なにが___
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『あなたは…何をそんなに…苦しんでいるの…』
私がそう聞けば、
「記憶を欺き、
自分のいいように塗り替える奴がいる…
だから…アイツも…咲絵も死んだ」
『…』
「俺は元剣士だ…
剣士仲間の一つ年下に咲絵という恋仲の女がいた」
『…剣士…』
だから刀を…
「咲絵が護衛の任務を承った。
その護衛の夜、屋敷は襲撃され殿方は死んだ
…咲絵は戦った…
そのせいで記憶も失う重症だった」
相変わらず下を向いてて表情は分からない
それでも言葉を続ける。
「あの日…襲撃を行ったのは政府の奴らだ
しかしそれは政府の手違いによるものだった。
その事実を隠蔽しようと
襲撃の犯人を政府は咲絵と罪を下した。」
『そんな…』
「周りに咲絵が血を流し戦った姿を見た奴らもいた
…だが隠蔽のため金を使い口止めをした。
それでも俺は咲絵では無いと訴え続けた。」
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○○(プロフ) - 感動しました!今まででとても大好きになれた作品です。ありがとうございます笑 ! (1月9日 19時) (レス) @page50 id: 440a20ffd9 (このIDを非表示/違反報告)
るる - 今まで読んできた占ツクの小説の中で一番感動しました 最高としか言いようがないです 素敵な小説ありがとうございました!!!!!!!!!! (8月14日 23時) (レス) @page47 id: daa8a87cdb (このIDを非表示/違反報告)
とく(プロフ) - いい話すぎて泣きました😭今更ですが、完結おめでとうございます!! (7月17日 23時) (レス) id: 72e740ca3a (このIDを非表示/違反報告)
ミキ(プロフ) - こういうお話大好きで、ボロ泣きしながら一気見させてもらいました!目が腫れております(笑)素敵な作品をありがとうございました。 (7月15日 10時) (レス) @page50 id: 47368c5abf (このIDを非表示/違反報告)
猫鈴 - 最初から最後まで読んで泣きまくりました。感動的で素敵な小説をありがとうございます (2022年11月17日 17時) (レス) @page50 id: 49c7725a4b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:黒姫ユキナ | 作成日時:2019年10月19日 10時