。我慢120 。 ページ33
【あなたside】
『ッ、』
ドクンと胸が締め付けられる。
そろそろ地面に叩きつけられるはず
『っ…』
目を瞑り、身構えた。
その時だ
'
'
'
「Aッ!!!!!」
私の名前を呼び、落ちる私をキャッチし
抱き抱えたのは____
『…時透…くん』
急いで来たのか、息切れをしている。
私を地面に置けば膝をつき
そして
「何降ってきてんの馬鹿なの、…っ」
と、私に言った。
『…』
切り傷だらけだ、腕も少し凍ってる…
だいぶ無茶をしている
よく体が動いたよ、ほんとに、
『ッ、!!!』
「Aっ、痣が…!!!」
ドクンっと、心臓が締め付けられる。
さっきよりも苦しく、早く。
痣は【零】へとなりかけている
『…はぁっ、ッ』
その時に分かった。
_____自分はもう長くないと
きっと今夜私はあの鬼の血鬼術で死んでしまう。
みんな、ギリギリで戦っている。
…いいよ、みんな。
もういいの。だから、これ以上は戦わないで…
'
『みんなに、ッ伝えて欲しいの…』
時透くんの隊服を力いっぱい握りしめる。
「何言って__」
時透くんが私の手を掴む。
それでも言葉を続けた
'
『私、記憶なくしちゃって、
結局思い出せないし 迷惑しかかけてないけど、
それでもね…嬉しかったの…ッ』
「!!!」
『柱稽古とか、凄く楽しくてっ、
柱の皆や、炭治郎君達といるのが楽しくて、
…本来…私がいるべき所じゃないのも分かってた』
きっと私が居るべき場所ではなかった。
【記憶がない私】じゃない。
【記憶がある】私がいるべきだった。
みんながどうして私に謝るのか、悲しい顔を
するのか…結局は分からなかった
でも、ただひとつ分かるのはね
みんなが用があるのは、記憶をもった私なの。
「ただ、僕達は謝りたくて…っ、」
『記憶がない私が言うのなんて
おかしいけど…きっとね…
謝ってほしいわけじゃないの…っ
みんなと笑いたいんだよ、一緒にいたいんだよ
他わいもない話して、普通の日常を送りたいんだよ
''今''の私が…送る日常を…
記憶のあった私が
1番求めて欲しがってたものなの…っ』
そして、愛しいあなたに愛されることも。
ねえ、冨岡さん
最後にあなたに言いたいことがあったのに
伝えれそうにありません
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○○(プロフ) - 感動しました!今まででとても大好きになれた作品です。ありがとうございます笑 ! (1月9日 19時) (レス) @page50 id: 440a20ffd9 (このIDを非表示/違反報告)
るる - 今まで読んできた占ツクの小説の中で一番感動しました 最高としか言いようがないです 素敵な小説ありがとうございました!!!!!!!!!! (8月14日 23時) (レス) @page47 id: daa8a87cdb (このIDを非表示/違反報告)
とく(プロフ) - いい話すぎて泣きました😭今更ですが、完結おめでとうございます!! (7月17日 23時) (レス) id: 72e740ca3a (このIDを非表示/違反報告)
ミキ(プロフ) - こういうお話大好きで、ボロ泣きしながら一気見させてもらいました!目が腫れております(笑)素敵な作品をありがとうございました。 (7月15日 10時) (レス) @page50 id: 47368c5abf (このIDを非表示/違反報告)
猫鈴 - 最初から最後まで読んで泣きまくりました。感動的で素敵な小説をありがとうございます (2022年11月17日 17時) (レス) @page50 id: 49c7725a4b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:黒姫ユキナ | 作成日時:2019年10月19日 10時