ひかりふる【鬼舞辻無惨】 (ページ28)

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全て御見通し。ページ28

Aが城下町へ出掛けたのち、

鬼舞辻無惨は書斎に篭って読書に耽っていた。

青い彼岸花。

千年もの間探してきたが、手がかりとなりうるものさえ見つからない。

青。

…先程Aは青い着物を身に纏っていた。

Aは、未来から来た。

「(…未来の私は、太陽の光を克服しているのだろうか)」

………。

そんな事を考えながら、つい最近部下の鬼から聞いた〝とある柱〟の話を思い出す。

〝無惨様、ご報告で御座います!!

先程の戦いにて、未だかつて見た事の無い【柱】と遭遇致しました…!!〟

〝その名も……

【時柱】に御座います!!〟

【時】。

『青い彼岸花』は…………

「過去にも現在にも無いのならば、

【未来】ならーーーーーーーー或いは!!」

ーーー

産「きみは、彼に鬼にされかけたのだろう?」

…!!!!

どうして、どうしてわかったのだろう。

全くその通りだ。

産屋敷さんの、落ち着きつつもどこか威厳を感じる声でそう言われ、何も言い返せなくなる。

炭「され……かけ………?」

禰「」ﾌﾝ?

産「…どうやら図星といった所だね」

的確な所を突かれ、萎縮してしまう。

でも、話しちゃいけない…

わたしを唯一受け入れてくれた無惨さんを裏切るような事だけは、絶対にしちゃだめ。

産「怖かったろう…人を喰う鬼は、私達の敵だ

……Aは、何処から来たのかい?」

無惨さんの元………なんて言えるはずもなく、

わたしは『未来から来た』という旨を伝えた。

炭「み、未来！？」

禰「」ﾌｺﾞﾌｺﾞ

産「未来…………ふむ、そうか
百年の時を越えて、この時代へ………

休みがてら、と言ってはなんだけど

是非、Aに会ってあげて欲しい子がいるんだ」

「わたしと…会って欲しい…?」

産「そうだ。

ああ、そう言えば『ここ』が何処なのか伝え忘れていたね」

産「ここは『産屋敷』

〝鬼殺隊の総拠点〟だ」