元公安がトリップしたら。 (ページ13)

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安室「お待たせしました。行きましょうか、」

安室さんが走って駆け寄ってきた。

『はい、よろしくお願いします』

そう言い、安室さんと駐車場に行く。

そこにあった車は、白いめっちゃ高そうな車だった。

…これ、RX-7じゃね？

驚いていると、安室さんが助手席のドアを開けてくれた。

紳士かよ。←

『ありがとうございます』

お礼を言いながら車に乗り込む。あー、中も綺麗だわ。

そんな事を思っていると、安室さんも乗り込み、俺たちは家に向かった。

………気まずい、

会話がない。無だよ無。

何話せばいいんだ？なんか、なんか見たいものがあったんだよな…なんだったっけ？

…あっ!!顔!!俺自分の顔見たかったんだ!!

『あの、鏡とかありますか？』

そう聞くと、安室さんは首を傾げながら、

安室「ありますけど…どうしたんですか？」

『自分の顔が見てみたくて…』

そう言うと、安室さんは鏡を渡してくれた。

鏡を見ると…トリップ前と変わらねーじゃねーかよ。

なぁんだ、おもんねーの。ブスになっても良いから変わってた方が面白かったのに…

俺が不貞腐れてるのが分かったのか、

安室「何か思い出したんですか？」

安室さんに怪訝な顔で聞かれる。

『いや、もうちょいイケメンだったら良かったな～と思って、』

これは、本当だ。もっとカッコよかったら良かったのにな～…

そう言うと、安室さんは目を見開いて、

安室「いや、十分かっこいいですからね?!」

と、食い気味に言われた。

いや、それ、

『安室さんには言われたくないです…』

イケメンに言われても嬉しくねーよ。

それからは、普通に世間話をした。まぁ、この世界の世間の話なんて知らねーけどな。

そんな事を思っていると、また安室さんから話を振られた。

安室「そういえば、昔の事は覚えてないんですか？家族の事とか、」

家族のこと、思い出したくねーな…あんなの。

俺が暗い顔をしているのが分かったのか、

安室「何か、覚えているんですね？」

そう強い瞳で見つめながら言ってきた。

これじゃ、言わねーとダメだな…