検索窓
今日:22 hit、昨日:6 hit、合計:57,704 hit

23話 ページ24

「何言ってんだ、お前。




討ち入りで足怪我して帰ってきたのはどこのどいつだ。



一戦交えるのはかまわねぇが、怪我した女とそんなことできるわけないだろ。」




とっとと寝ろ、だなんて私に目を向ける土方さんの着物の帯を、反射的にグッと掴んだ。





「それ、やめてください。

女だから、できないとか。


そういうのは無しで、私と一試合してほしいんです。



怪我してるからだとか、女だからとか。

そんなのただの言い訳にしかならない。






お願いです。

一手だけ。




私と、本気で勝負、してください。」





土方さんが目を見開いたのがわかる。




「...わかったよ。」


彼が吐き出した紫煙がじわっと目に染みた。





いつぶりだろう。

土方さんと剣を交えるなんて。





物心ついた時からいつだって剣を交えてきたのは総悟で。







夜だからか、道場の床はいつもより冷たい。



素足でしっかりと床を踏みしめ、いつもより力強く竹刀を握った。



土方さんは総悟よりも背が高く、ガタイが良い。

土方さんだって総悟と同じ男、で私との間には深い溝がある。





私はそんな心の靄を振り払うように大きく一本踏み出した。


静かな夜、真選組屯所で、竹刀と竹刀がぶつかる音が響いた。

24話→←22話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (37 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
41人がお気に入り
設定タグ:銀魂 , 沖田総悟   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:けんそう | 作成日時:2018年5月11日 7時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。