第2話．気になるあの子 ページ4
「あ…ねぇ、昨日のことでちょっと聞きたいことがあるんだけど…」
階段を登ったあと、リドルは右へ、私は左へと歩き始めたとき、ふと“あの子”のことが知りたくなってリドルへ話しかけた。
天使のように可愛いあの子は、もう帰ってしまったのだろうか。
「昨日のってことは、入学式のことかな？」
私の声に反応し、リドルが私の方へ歩いてきてくれる。
「うん、そう。昨日、遅れてきた男の子がいたでしょ？あの子、結局どうなったの?」
「遅れてきた男の子って、魔力がないと言われていた子のことかい？」
「そうそう！」
私が頷くと、リドルは昨日、私が倒れた後のことを簡単に教えてくれた。
どうやらあの子は、帰る場所が見つからず、とりあえずは学園長が面倒を見るようだ。
「え、てことはあの子って異世界から来たってこと？」
「わからないけれど…少なくともニホンなんて国、地図の中にはないからね。
Aの言うとおり異世界から来たのかもしれない」
可愛くて魔力がないのに闇の馬車にお迎えされて？
その上異世界からやってきた…と？
「なにそれ超エモいじゃん…」
「えも…？どういう意味だい？」
「えっ、あ、エモーショナルの略で…まぁ、気にしないでよ」
「すまない、後で調べておくよ」
「調べなくて大丈夫だよ？！」
リドルにそんな言葉覚えさせたらトレイ先輩に怒られちゃうって。
…いや、エモいはセーフか？
私ほどになると、もう何がアウトで何がセーフかわからないからなぁ…←
「えーと、それで？その男の子は今どの寮にいるの？」
とりあえず話題を変えようと、リドルの興味をエモいから先程の話に無理やり戻す。
「あぁ、今はオンボロ寮にいるんじゃないかな？」
「…えっ、あそこって人が住める状態じゃないよね？」
「学園長がよそ者を住ませるとすれば、オンボロ寮しかないだろう？」
「……その言葉で納得してしまう自分がいる」
私がそう言うと、リドルはクスクスと笑った。
「Aは本当に面白いね」
「え、そう？照れる」
「そう言う割には真顔だけど」
「まぁ、そういう時もあるよね」
私の言葉に、もう一度クスクスと笑いだしたリドルにつられ、私も笑ってしまった。
「…ｺﾎﾝ、じゃあ、そろそろボクは教室へ向かうよ」
「あー笑った笑った…はいはい、了解ー！じゃあ、また後でね」
「あぁ。また後で」
お互いに手を振り、私達は自分の教室へと足を進めた。
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美月(プロフ) - ゆたんぽさん» コメントありがとうございます！えっ私の方こそ愛してます(？)更新ペースは亀さんですが、これからも頑張ります！ (2020年9月9日 7時) (
レス) id: fbdf093b77 (このIDを非表示/違反報告)
ゆたんぽ(プロフ) - いや、ほんとに、控えめに言って愛してます( ・ - ・ )これからも更新頑張ってください！！ (2020年9月6日 22時) (レス) id: f1c9d6d72e (このIDを非表示/違反報告)
美月(プロフ) - かこさん» コメントありがとうございます！更新頑張ります！これからも気長に更新待っててくれると嬉しいです！笑 (2020年8月23日 17時) (レス) id: fbdf093b77 (このIDを非表示/違反報告)
かこ - すごい面白いです！７更新頑張ってください！これからも楽しみにしてます！ (2020年8月23日 10時) (レス) id: a717fed1b2 (このIDを非表示/違反報告)
茶茶 - 美月さん» はいっ！！！めっちゃ待ってます！！！ (2020年8月21日 12時) (レス) id: 0a249ceab0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：美月 | 作成日時：2020年8月18日 21時
