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ハッピーエンド?の物語 ページ8

あるところに、女の子がいました。
その女の子は、年を老いることが出来ず、力は鬼のように強く、天狗のように素早く、悪魔のような魔力を持ち、そして・・・血を吸い生きているのです。
そう、女の子は吸血鬼なのです。吸血鬼のなかでも、王様の娘でした。
でも、女の子はそんな特別なんていらないと、吸血鬼の世界から、人間界へ家出してきたのです。


女の子は、とある村に住み、その村で精一杯働いていきました。
あるときは、川の流れを邪魔していた大岩を、自分の力を使って持ち上げどかし、
あるときは、働けない村人の代わりに、畑を耕したり・・・・




村人たちが牛や豚をさばくときの血の処分に困っていると知り、働く代わりにと、女の子はその血を、もらっていたのでした。


ですが、村の大男たちは、そんな女の子をよく思っていませんでした。
「あいつのせいで仕事がなくなった」「力では負けちまっている、悔しい」と。



女の子が、もらった血を家に持ち帰り飲んでいると、なんだか視線を感じます。女の子は、気のせいだと思い、そのまま寝てしまいました。



翌朝、家を出た女の子。
「さあ、今日も働くぞ!」
ですが、村人たちが自分へ向けた視線は、いつもとは違い・・・・とても、とても、冷たいものでした。そして、ある者が
「この・・・化け物!俺たちを騙したな!!」
と、石をぶつけると、それが合図だったように、
「化け物が!!」
「俺たちの血も吸う気だろう!!騙されないぞ!!」
「出て行け!!出て行け!!!」
と、石や、岩などをぶつけてきました。そして、そのなかで、あの、女の子のことをよく思っていなかった大男たちが、笑っているのが見えました。



女の子はとても悲しい気持ちになりました。
女の子は、ただ・・・ただ、仲良くみんなと暮らしたかっただけなのです。何も悪いことはしていなかったのに・・・いいことをしてきたつもりでした。


女の子はとても悲しかったけれど、逃げるように走っていきました。
傷は、いっぱいあったけれど、走って逃げている間に全部直っていました。


女の子は、もう何を信じていいのかわからなくなってしまいました。
泣いて、泣いて、泣きました。泣きながら走り続けました。
声が枯れて、涙も枯れて、それでも泣きました。それほど悲しかったのです。

#→←わがまま彼女



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SARINA(プロフ) - 磯部里菜さん» ごめんなさい。文字数の関係で、直すことは困難でした。ですが、以後、気を付けます。 (2014年12月28日 12時) (レス) id: 0ba63ab5cf (このIDを非表示/違反報告)
SARINA(プロフ) - 磯部里菜さん» ごめんなさい。趣味を始めたばかりで・・・・・・わからないところもあるんです。教えていただきありがとうございます。 (2014年12月28日 11時) (レス) id: 0ba63ab5cf (このIDを非表示/違反報告)
磯部里菜(プロフ) - 文章のルールは、鉤括弧の前に句点を入れない、……(三点リーダー)は偶数個点が並ぶようにする、といったものがあります。理解してから書いてください。 (2014年12月28日 11時) (レス) id: 4e08e530c9 (このIDを非表示/違反報告)
SARINA(プロフ) - シノ。さん» そうなんですか!?ありがとうございます。 (2014年12月28日 10時) (レス) id: 0ba63ab5cf (このIDを非表示/違反報告)
シノ。(プロフ) - ・・・を…にしてみてはどうでしょう? 文字数が違ってきますよ? (2014年12月28日 10時) (レス) id: abf705269c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:jazz | 作成日時:2014年7月24日 19時

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