とある病室での二人 ページ17
死ネタ注意
ピッピッピと僕の嫌いな音が聞こえる・・・
「・・・」
病気がちだった・・・僕の愛しい君に繋がれた機械から。
段々と刻むリズムが遅くなっていくなか、僕の頭には、彼女との思い出が浮かんでいた。
一体、なんの皮肉だろうか。
「ほら一樹!早く早く!」
これは・・・・去年の夏祭りのときの記憶か。この頃の彼女は、まだ元気に走り回ることが出来ていた。
屋台を初めて見たと言っていた彼女は、目をキラキラと輝かせながら、僕と一緒に屋台めぐりをしていたんだ。
「ああ。わかってるから。そんなに走り回って・・・折角病院から出られたのに、病状が悪化してもしらないよ。」
「うぐっ!!・・・わかった。・・・あっ!!」
「・・・ん?どうしたの?」
彼女の視線を追ってみると・・・
「金魚すくい・・・?」
「金魚すくい?」
「これも教えなきゃなんだ・・・えっとね、ポイ・・・じゃわかんないか・・・紙の網みたいなので金魚を捕まえていくんだ。」
「ん〜・・・やってみた方がわかるよね!!」
「僕の説明した意味・・・」
まあ、やらせてあげて、一匹もとれないとか、駄々こねてたっけ。そのあと、僕が十匹くらいすくって、金魚を持ち帰って、彼女にあげたときにも、顔がパアと明るくなって、笑顔でお礼を言われたっけ。その笑顔に、僕は惚れたんだ。
すこしたったら、花火が空に咲いたんだ。彼女は、大きな音にびっくりしていたけど、花火を見て、
「綺麗!!」
なんてはしゃいでいたなぁ。
「どうしたの?」
ああ、これは確か、君に告白をしたときだっけ。今思い出しても、顔が赤くなっちゃうよ。
決意して、君に告白したのに・・・僕は、ひねくれた言い方をしてしまったね。
場所も、君が入院していたからって、病室だったし。
「・・・君に付き合いきれるのって、僕くらいでしょ?」
「なにそれ!皮肉言いにここまで来たの!?」
「ちがうよ。話は最後まで聞きなよ・・・」
「じゃあ、なに?」
膨れた君もかわいいな。なんて、思ったものだよ。
重症だね。
「だからさ。君がひとりぼっちになっちゃう前に、僕が君の面倒看てあげるよ。」
「どういうこと?」
「だから・・・ああもう。気づきなよ。・・・好きです。付き合ってください。Aさん。」
このとき僕は顔が真っ赤になっていたと思う。情けないね。でも・・・
「嘘・・・あたしでいいの?」
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SARINA(プロフ) - 磯部里菜さん» ごめんなさい。文字数の関係で、直すことは困難でした。ですが、以後、気を付けます。 (2014年12月28日 12時) (レス) id: 0ba63ab5cf (このIDを非表示/違反報告)
SARINA(プロフ) - 磯部里菜さん» ごめんなさい。趣味を始めたばかりで・・・・・・わからないところもあるんです。教えていただきありがとうございます。 (2014年12月28日 11時) (レス) id: 0ba63ab5cf (このIDを非表示/違反報告)
磯部里菜(プロフ) - 文章のルールは、鉤括弧の前に句点を入れない、……(三点リーダー)は偶数個点が並ぶようにする、といったものがあります。理解してから書いてください。 (2014年12月28日 11時) (レス) id: 4e08e530c9 (このIDを非表示/違反報告)
SARINA(プロフ) - シノ。さん» そうなんですか!?ありがとうございます。 (2014年12月28日 10時) (レス) id: 0ba63ab5cf (このIDを非表示/違反報告)
シノ。(プロフ) - ・・・を…にしてみてはどうでしょう? 文字数が違ってきますよ? (2014年12月28日 10時) (レス) id: abf705269c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:jazz | 作成日時:2014年7月24日 19時