犬＊２３２話＊ ページ44
“なーに、難しく考える必要はない。どうせ死ぬのなら、やれることをやってから死んだ方がいいんじゃないかなってこと”
“今はまだ死なないさ。おまわりさんの犬だからね”
“はは。でも、今は君が隣にいないと落ち着かないよ”
“俺の為に生きる。････それが、君の仕事の内の一つ。いい？”
“なら、俺と友達になろう”
“ならAちゃんは俺を裏切ったりしないよ。サラちゃんと同じ、自分よりも仲間を優先するような優しい子だからね”
どれもこれも、私が生きるための魔法の言葉だった。
あの人はいつだって私に生きる意味と理由をくれた。
･･･ああ、嫌だ。何でよりよって今思い出すの。
“気持ちは嬉しいけど、無理はしないように。･･･って言っても、君のことだから無茶するんだろうね。気を付けて行ってらっしゃい”
･････あれが最後の言葉だった。
最期の･･･さい、ご･････。
『･･･何で････何で私を置いて行ったの････』
逝ってしまうのなら、私も連れて行ってほしかった。
私の生きる理由は･･･ケイジさん、貴方だったのに。
私を一人にしないで･･･！！
.
.
「ちょっと待ってよ」
私の肩に優しく手が置かれる。
振り向いた先にいたのは、真っ直ぐミドリを見つめているソウさんだった。
「変だと思わない･･･？A、サラさん」
「･･･？」
『変････？』
「ケイジさんは本当にこの中に入っていたのかな？」
「だって･･･棺は閉まってるニャン･･･。砂時計だって上に･･･」
「それがおかしいんだよ。生きたまま焼かれてるんだよ･･･？どうしてこんなに大人しいの？」
ソウさんの言葉を聞いた瞬間、私の胸が温かくなって･･･。
もしかしたら･･･もしかしたらケイジさんは死んでないんじゃないかって･･･。
淡いけれど、希望の光が見えたような気がした。
「きっと脱出したんだよ。棺の中から･･･ね」
「ウソだろ･･･！？それじゃあ･･･！！」
「だったら墓地にいるはずだ！シャッターは閉まってたんだぞ！！」
「さあね、そこまでは知らないよ。ただ･･･不自然なんだ。嘘の香りが･･･するんだよね」
『･････ほんと････？』
その言葉を信じていいの？
ケイジさんは生きてるって･･･希望を持っていいの？
「おい、やめろ！！」
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にこみうどん - っっっはぁぁぁぁぁぁぁぁ！！！！！最高すぎるではないですか！どうしたらこんな最高な小説かけるんでしょう。最高ですね。更新頑張ってくださいね！ (6月17日 17時) (
レス) @page39 id: d8578c819c (このIDを非表示/違反報告)
暁月臨(プロフ) - この作品大好きです！！応援してます！頑張って下さい！！ (6月13日 1時) (レス) @page39 id: 59dc159e7e (このIDを非表示/違反報告)
空白(プロフ) - とても素晴らしい作品ですー！！是非とも最後見たいので更新待ってますｯｯ (2023年4月1日 3時) (レス) @page37 id: adc5e1c6e8 (このIDを非表示/違反報告)
雫。(プロフ) - ここまで一気見してきました！とても面白かったです！更新待ってます！ (2022年12月31日 22時) (レス) @page33 id: 221078456e (このIDを非表示/違反報告)
天弥(プロフ) - めっちゃ面白いです！無理しない程度に更新頑張ってください！ (2022年4月24日 16時) (レス) id: 6363332534 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みかづち
| 作成日時：2021年8月18日 16時
