思い出しかない高校時代に戻ってたとかウケるんですけど【音駒高校】

9話 ページ11

『も、もしかして…
ゆめじゃ、ない？』



起きても起きても若い身体。
規則正しい生活リズム。

夢、と思っていた世界に来て、いつか覚めるだろうなんて思っていた私。
しかし、何週間立っても、そのままだった。

え、まって、

やばくね？


やばくね！？




『…まぁ悩んだって仕方ないか
実際戻ってないんだし…』




うん、ゲームの研究しよーっと、
それで片付ける私は楽観的だと自覚がある。

そして、今日は友達とお昼を食べている。
学校の学食、は懐かしい。

焼きそばパン、好きだったなぁ、なんて思いながら購入をした。
ついでに、アップルパイも。




『おーおいしー
安いし美味しいって学生ってずるいわー』



「…？A、なんか大人っぽくなったよね？」




友達にそんなことを言われるが、全く自覚はない。
むしろ若くなったんだけどなぁ、

焼きそばパンを食べ終え、ゴミを捨てに廊下を歩く。




『すとらいくしょ…あ、』



投げたゴミは、ゴミ箱に入らずコロコロと転がっていってしまった。
あちゃー、とゴミを拾う。

身体を屈めて、立ち上がろうとすると、聞き慣れた音。




『…この効果音は…！！』



思わずガバッと、顔を上げると
空き教室で一人、ゲームをする孤爪くんがいた。

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