あってはならない ページ45
バーのマスターに頼んでカクテルをつくってもらい飲みながら尋ねる。
「織田さんは何時も此処に来るんですか?」
「あぁ、時々此処に来ている。それで時折此処で友人と飲んでいる」
俺はその友人と言う単語に興味が湧いた。
織田さんの友人ってどんな人なんだろう?
「その友人ってなんて名前なんですか?」
「多分知らないと思うが、太宰治と言う桐崎と同い年の少年だ」
「……っ?!そ、そうなんですね」
一瞬太宰の名前が出て驚きそうになったが落ち着いて普通に返す。
……太宰が友人、か…
少し以外な感じもした。
織田さんの様な人を気に入るとは。
そう思いながら俺は笑う。
「そうなんですね〜!同僚だったりするんですかその太宰って子は?」
「あぁ、同僚だがだいぶ階級が違う」
「へぇ!織田さんはどの階級なんです?」
やっぱりマフィアかと思いながら俺がそう尋ねれば織田さんは誉められるような階級じゃないぞ、と前置きして言った。
「最下級構成員だ」
「へ?あんなに身のこなしとか凄いのにですか?」
俺が疑問を浮かべて問うと織田さんは少し頭を掻いた。
「俺は、人を殺さないと決めているからな。だから最下級構成員なんだ。そう言えば何で桐崎はあんな所に居たんだ?」
「へぇ、そうなんですね。えっと……」
殺さずのマフィアとは珍しいと思っているといきなり何故路地裏に居たのか尋ねられ少しだけいいよどむ。
「その、一般人とか巻き込まれていないかと思って見回ってたんです。こんな抗争に一般人が巻き込まれるなんて、あってはならないですから…」
「そうか。そうだな…俺もそう思う」
そう頷く織田さんはやっぱりマフィアらしくないなと思って俺は少し笑った。
そして俺は疑問に思った事を口にした。
「あの、何で織田さんは人を殺さないんですか?」
ーー
久しぶりのほんわか回。なんか逆に嬉しい(((
【桐崎君にとっての周りの印象】
乱歩:唯一異能で一度自分の事を忘れた筈なのに覚えてくれた人物。推理だけで自分との関係を割り出した乱歩の事は本当に凄いと尊敬している。
305人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「文豪ストレイドッグス」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
那戯田沢 亜須@グラブル中毒者(プロフ) - 倉の中の石さん» ありがとうございます!思惑通りに暗い過去と思って頂けてついガッツポーズを仕掛けました(笑)続編頑張りますね!! (2019年7月8日 0時) (レス) id: 480a6a9b45 (このIDを非表示/違反報告)
倉の中の石 - すごく面白いです。こんなに自然な暗い過去は久しぶりに見ました。続編も頑張ってください。 (2019年7月7日 17時) (レス) id: 873805d7e2 (このIDを非表示/違反報告)
那戯田沢 亜須@グラブル中毒者(プロフ) - 鶴さん» 読んで頂きありがとうございます!更新頑張りますね!! (2019年7月7日 14時) (レス) id: 480a6a9b45 (このIDを非表示/違反報告)
鶴(プロフ) - 初めて見たんですが、とっても面白いです!更新頑張ってください!応援しています! (2019年7月7日 14時) (レス) id: 2141c8a0fe (このIDを非表示/違反報告)
那戯田沢 亜須@スマホ使用不可で低浮上中(プロフ) - 夜美さん» ありがとうございます!まだ推敲中ですががんばりますね!! (2019年7月5日 20時) (レス) id: a29dbc7b52 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ