検索窓
今日:22 hit、昨日:1 hit、合計:240,040 hit

荷台は特等席 ページ43

「沖田、そろそろやめてくれないかな。」

「別にいいだろィ、俺は楽で、テメェは運動になる。何の不満が?」

「いや、不満だらけなんだけど!!」








自転車をこぎながら荷台にちゃっかり座っている沖田に向かって叫ぶ。

追い風のせいでいつもよりペダルが重たい。

緩やかなのぼり坂でさえも今の私にとっては大問題なのだ。








「くっ...重い...」

「頑張れー」

「っふ...ざけんなァァァ!」








歯を食いしばってやっと坂をのぼりきった。

すると背後から拍手が聞こえてきた。









「流石A。」

「おろすぞ。」








やっとのことで家にたどり着いた私は学校へ往復したような疲れが私を襲う。

沖田をチラリと見ると、飄々としているので腹が立つ。

そして当たり前のように私の家のドアを開けるのである。









「おじゃましまーす」

「勝手に入らないでよ」

「俺とお前の仲だろィ」









どんななかなんですかね、と自転車を駐車場の端っこにとめながら呟くが

沖田様には聞こえておらず、ずんずん家の中へ進んでいく。








「あらあら、沖田君きてくれたのね」

「まぁ、Aの足が心配だったんで」

「優しいわね、お母さん惚れちゃいそう」








そんな会話が耳に入ってきた私はぎょっとしてドアが開けっ放しの家の中へと駆け込む。









「変な事言うのやめてよお母さん!!」

「冗談よ、冗談。何ムキになってんのAったら」









ほほほ、と口元に手を当てた彼女はそそくさと家の奥へと入っていった。

ドアを後ろ手に閉めながら深いため息をつく。








「全く...何が心配よ!自転車こかせやがって!」

「大丈夫そうだったんで。」

「鬼だ。」








靴を脱いだ沖田はリビングに消えていったんだけれども私はその場に

立ったまま彼の恐ろしい言葉を思い出していたのであった。

それが当たり前→←聞き耳をたてることは悪い事でしょうか



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (262 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
470人がお気に入り
設定タグ:銀魂 , 3z , 沖田総悟
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

百済(プロフ) - シナモンさん» 続編に突入させて頂きました!よければ読んでやってください…! (2018年3月24日 15時) (レス) id: fe9dde1d5a (このIDを非表示/違反報告)
シナモン - とっっっっても面白いです!更新待ってます! (2018年3月4日 18時) (レス) id: 65aef19a67 (このIDを非表示/違反報告)
百済(プロフ) - 紫蘭さん» ありがとうございます!コメントとても励みになります!!今土台を作っております!頑張ります… (2017年8月1日 16時) (レス) id: bb23ef3dbe (このIDを非表示/違反報告)
紫蘭(プロフ) - 凄く面白いです!次章も気になります!更新頑張って下さい!!応援してます!! (2017年5月19日 20時) (レス) id: 1847792d84 (このIDを非表示/違反報告)
百済(プロフ) - アルハさん» それは良かったです!! 少し多忙なので、それがひと段落ついたら第2章に進みたいと思っておりますので宜しくお願いしますm(_ _)m (2016年11月27日 22時) (レス) id: f608f6dd31 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:百済 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/54efcae0b51/  
作成日時:2015年5月3日 18時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。