スタッフ46 ページ48
繋心side
俺がまだ高校生だった頃
Aは猫又監督の足に隠れながらも目を輝かせて俺達の練習を食い入るように見ていたのを覚えている。
まだ、手も小さくて弱っちくて人見知りで。
パスどころかオーバーすら出来なかったアイツはまるで妹みたいな存在だった。
『繋心くん!』
周りの女子は苗字で呼んでくるし、男友達は呼び捨てだった環境の中
くん付けで呼ばれる事に慣れていなかった。
でも、どこか嬉しくて。
そんでうちのじいさんもAを大層気に入ってよく泊まらせていたのもあって本当の兄妹のような距離になった。
『けい兄』
ノリで呼ばせたこの呼び方は何かを制限されてしまうようで却下した。
あれから3年間
本当の兄妹のような俺達だったが
俺の中には別の感情も出てきていた。
それが所謂
“独占欲”
というもので。
音駒の奴らも知らないアイツの事を知ってる事に優越感を覚え、誰かと楽しそうにしているとイライラした。
そこでじいさんに言われて気づいた。
一繋「お前…惚れた女は手放すなよ。」
繋心「あ“?誰のこと言ってんだよじいちゃん」
一繋「…ふっ。まだお前には早かったな」
知らないフリをしていた。
気づいたら、止められないと思ったから
わかったら、妹ではなくなるから
認めたら、欲しくなるから
バカな俺でもわかるその現象は
気づいたその日以来Aにバレないように必死に隠し続けた。
そして俺は遂に高校を卒業。
それを機に泊まりも連絡すらもなくなり早数年。
俺は母方の店の手伝いを仕事として母校のコーチを引き受け
Aは日本代表サポーターを仕事として指導者を引き受け
再会している。
久しぶりにあったAは昔の面影を残しつつも
綺麗な1人の女性に成長していた。
繋心「…………大人になったな」
何処か遠い存在に感じるのは
きっと2人の間に空いていた時間があるせいだ。
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クローバー - 続きがとても楽しみです!更新待ってます! (2022年11月27日 13時) (レス) @page45 id: 2eef374a06 (このIDを非表示/違反報告)
霊 - 続き楽しみです!!!!((o(´∀`)o))ワクワク (2022年8月2日 12時) (レス) @page43 id: a7ec9a2012 (このIDを非表示/違反報告)
ゼン(プロフ) - あの〜次、、更新、いつですか?、、続きが、、気になります、、、 (2022年4月5日 0時) (レス) @page43 id: 7e17b8d3e2 (このIDを非表示/違反報告)
椿(プロフ) - あああさん» ありがとうございます!不定期にはなりますが温かく見守って頂けると嬉しいです!今後ともよろしくお願いします! (2022年3月10日 23時) (レス) id: 7e444a77dc (このIDを非表示/違反報告)
あああ - すごく面白くて好きな小説なのでゆっくりでいいので更新してほしいです(^▽^)/ まってます! (2021年12月29日 17時) (レス) @page40 id: 10f6e45005 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:椿 | 作成日時:2021年2月9日 2時