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血も掟も関係なく、誰よりも認めていたはずだ。9代目は本当の子どものようにザンザスを思っていたはずだと言いかけたツナの言葉を、ザンザスはうるさいと一蹴した。
『気色の悪い無性の愛など！！クソの役にも立つか！！オレが欲しいのはボスの座だけだ！！カスはオレを崇めてりゃいい！！オレを讃えてりゃいいんだ！！』
叫び終わったザンザスは再び吐血する。その手からリングは転がり落ちた。チェルベッロがザンザスに近付き、リングに適正か協議する必要があると言った。
『叶わねーなら道連れだ！！どいつもぶっ殺してやる！！』
『XANXUS様！！』
『大さんせーだ、ボス。やろーぜ』
『当初の予定通りだよ』
『どこまで腐ってやがる！やらせるかよ！』
立ち塞がる獄寺たち。ヒバリもどこからか歩いてきてやる気だった。
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side：A
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雑魚の気配がすると思ったら、全くヴァリアーは面白いね。こんなサプライズを用意してくれているなら、言ってくれればいいのに。
「そう思わない？」
「思わないな」
「そう？」
黒曜で一戦交えたことがある彼は、確かランチアって言っていたっけ？僕1人でも大丈夫だったんだけど、彼が来ていたから手伝ってもらうことにしたんだ。
そうそう、これだけじゃ僕が何をしているか分からないよね？ヴァリアー隊がざっと50人くらいいたからね。ちょっと相手をしてやってるんだ。
リング戦の決着がそろそろつく頃だっていうのに、乱入するのは無粋だと思わない？
粗方倒したところで取りこぼしが逃げていくのが見えて、笑みを浮かべてしまう。鬼ごっこなら言ってよ。僕、そういうの大好きだよ。
鼻歌を歌いながら逃げていく背中にナイフを投げる。わざと外していると、ランチアは苦笑いを浮かべていた。
「悪趣味だろう」
「そうかな？」
「ああ」
ランチアの表情を見て、首を傾げる。そういうことなら、大人しく逃してあげようか。報告する人がいるだろうからね。全滅しました〜ってきちんと言ってもらわないと。
慌てて駆け出していく奴らを軽く追いかけながら、ランチアが鋼球を構える。悪趣味だって僕に言ったばかりなのに。
「報告します。我々以外のヴァリアー隊全滅！！！」
「奴らは強すぎます！！鬼神のごとき男と、悪魔がまもなく……！！！」
「げげ！！」
「暴蛇烈覇！！！」
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作者名：怜
| 作成日時：2022年10月11日 19時
