4-5 再会 ページ5
「いや、流石Aさん。
本丸を新しく構えられたと聞いたので驚いていたんですが、やっぱり実力は折り紙付きですね」
「はは、ありがとうございます」
山城国審神者だった頃からの知人の審神者さんと演練に当たった。
極の刀剣は未だ鶴丸と乱ちゃん、薬研しかいないから戦力差に不安はあった。
けれど、無傷で完全勝利Sを取ってしまってこれまた驚いた。
「大丈夫です？何か疲れてるみたいですけど」
「ああ、実は……」
軽く状況を説明すると、ああなるほど、と審神者さんは遠い目をして同情するように私の肩をぽんと叩いた。
最終的には、審神者さんから疲労改善快眠ドリンクまでいただいてしまって。
ぺこぺこ頭を下げながら次のお相手の待つ場所まで走り出した。
「すみません、遅れました」
そう言って顔を上げると、お相手の隊長とぱちり、視線が交わる。
その瞬間、ぞくりと背筋に冷たいものが走った。
(……一期だ)
琥珀の瞳を見て、一期だと分かった。演練場だから、勿論一期一振がいることなんて珍しくもなんともない。
けれど、直感的にこの一期一振は“一期”なのだと、そう感じた。
「……主、」
答え合わせをするように一期の薄い唇が開かれる。
その言葉を聞いた途端、鶴丸がすかさず私の前へ立ち塞がった。
「きみ、あの一期一振か」
「鶴丸殿」
ばちり、と黄金の瞳同士がぶつかり合う。
鶴丸から一期一振という名前が口に出された瞬間、ちりちりと空気が焼け付くような感じがした。
「大将」
「大丈夫」
刀に手をかける薬研を片手で制する。
一期、あの時から全く変わっていなかった。私を見る目も、声音もあのときのまま。
あのとき一期は私を裏切った。
確かに私を拒絶したはずなのに、どうしてか恋刀だった時のように私を見つめる瞳には熱がこもっていた。
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もちごめ(プロフ) - さらさん» さら様こちらでもコメントありがとうございます！いつもコメント励みになっております！これから先も鶴丸の見せ場沢山ご用意しておりますのでお楽しみいただけると幸いです(⸝⸝˃ ᵕ ˂⸝⸝) (2022年9月17日 10時) (
レス) id: 04b4ba77ca (このIDを非表示/違反報告)
さら - いつも更新ありがとうございます！！移動おめでとうございます！！本当に鶴さん格好いいです！！いつもお話読むの楽しみです！！ (2022年9月16日 23時) (レス) id: f9b4a84be1 (このIDを非表示/違反報告)
もちごめ(プロフ) - にゃーちゃんさん» コメントありがとうございます😊そう言っていただけると嬉しいです！本日も続き更新いたしますので、お楽しみいただけると幸いです✨ (2022年9月16日 19時) (レス) id: 2c19e184ee (このIDを非表示/違反報告)
にゃーちゃん - 続きが気になり過ぎる…!!!更新頑張ってください、楽しみにしてます！ (2022年9月16日 19時) (レス) @page8 id: 25d0243371 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もちごめ | 作成日時：2022年9月13日 20時
