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きみから僕へ ページ8
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ある日の昼食。
外は寒いというのに屋上で食べようなんてどうかしてると思った。
「A、寒いから教室戻ろ?僕らしかおらんやん」
髪をなびかせて静かにお弁当箱を開けるA。
僕はその隣に不機嫌ながらも座った。
「私さぁ、智洋のこと好きかもしれない」
「んぇ?……ゴホゴホ」
卵焼きを口に含んでた僕は思わず吐き出しそうになった。
「智洋だいじょうぶ?」
「う、うん大丈夫」
「良かった。じゃあ私教室帰るわ」
まだ途中だったはずのお弁当を片付け
そのまま行ってしまった。
1人屋上に残された僕は
驚きと戸惑い、そして嬉しさを噛み締めて
「好き…………か………………」
と、ほぼ空気のような声をもらす。
相変わらず屋上は風がよく通る。
体温があがった僕にこの寒さが丁度よかった。
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