plus one 【警察学校時代】

ぼう君 ページ16

妃「で、問題児達が揃いも揃って何のよう？

……まさか、あんた達 またレンジ壊したんじゃないでしょうね」






タバコの煙を出しながら、女性教官は眉間に皺を寄せながら四人を見渡した






萩原「えーっと、そうじゃなくて その…

今日は白雪教官に聞きたいことがあって」





妃「妹のスリーサイズなんて知らないわよ」




松田「そうじゃねぇっすよ」




妃「ん？なら危険日か？」




景光「じゃなくって！

その…… 『ボウ君』って人物を知りたくて…」




妃「は？」





萩原「高校の時のAの彼氏っすよ」




松田「学校にはそんなニックネームがつきそうな奴いねぇし

アイツが高校の時なら、まだあんたも知ってんじゃねぇかって」





景光「出来れば住所……

それがなくても、せめて顔くらい見たくて」






妃「……Aに彼氏が出来たなんて聞いたことないけど」





萩原「は？

頭悪くても あの顔で彼氏ゼロ？」




松田「知らねぇだけじゃねぇの

あの見た目だけで内面の馬鹿さ加減はカバーできんだろ」




景光「黙ってればほぼ完璧だもんな…」






妃「……あんた達がディスッてんのか、褒めてるのかはわからないけど

そもそも、その『ボウ君』って何よ？」







萩原「Aの初キスの相手」



松田「高校の時のな」




景光「Aに聞いたら、名前だけ教えてくれて」






と、途端に妃はタバコを吹き出すと
あぐらをかいた腿をバシバシと叩きながら大笑いした







妃「アハハハハハハハ


あぁ、『ぼうくん』ね」




景光「教官、知ってるんですか!?」





妃「うん、あたし」




萩原・松田「「は？」」




妃「『ボウ君』じゃなくて、『暴君』
レディース時代のｱﾀｼの呼び名

あの子が高２の時に激辛ポテチ食べた後に口切って、心配したAに振り向き様 唇が合っちゃった事があったわ


『ｱﾀｼの初チュー！』って騒いでたけど… まだ根に持ってたか」






ポカンと口を開けたまま その話を聞くと、三人は大きなため息をついて 部屋から出ていった





松田「……あほらし」


萩原「さぁ〜、帰ろ帰ろ」


景光「A、それで言いたがらなかったんだな」






ピシャッとドアが閉められ
妃はタバコを咥えながら、茶化すように目の前の人物に話しかけた





妃「まさか、アンタも気にするとはね」









降谷「……別に

俺はアイツらが問題起こさないか見守ってただけなんで」

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