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2話 ページ6

「有名な都市伝説が関係していると考えられます。」



_____ぽかん_____



辺りは、そんな気の抜けた効果音が似合うような顔になっていた。

それは、画面の前に居る葉月も例外ではなかった。


「こいつ馬鹿なの。」


まるで疑問符すらつかないほどの、確信めいた言葉をAは意図することもなく呟いた。


それは恐らく、周りの者達が都市伝説などをこんな大事と繋げても良いのか、と考えたりしているからだろう。

実際に彼女はその一人である。


そんな沈黙を断ち切るようにニュースキャスターが言葉をはさんだ。


「...ええと、その、都市伝説、というのは、どう言ったものでしょうか。」


そう、ニュースキャスターが途切れ途切れに言い切ると、田上が口を開いた。


「ああ、阿曇家(あずみけ)を知っていますか?あの都市伝説の。その阿曇家は、男を攫ってペットのように扱う、女嫌い、男好きの家系です。その事と今回の事件は、男が消え、女が殺されるというものです。だとすれば、少なからず都市伝説が関係していると言えると思ったからです。」


田上は講演をするかのように語った。

彼が言った阿曇家の都市伝説は、Aも知っていた。

そんなものが、裏社会に存在する、と。

実際にこの世の中、裏社会なるものが存在していて、都市伝説が事実であった、なんてことは有り得ない話ではないだろう。

それに、今回の事件と都市伝説は酷似していて、それがまた人々を説得するには十分すぎるものだった。


「あ、朝ご飯食ってないや。」


一通りニュースが終わると、朝ご飯を食べていないことに気づき、軽く焦りながら準備をした。


「まあ別に、ここら辺は有名でも何でもないから来ることなんてないだろ。」


そんなフラグじみたことを言いながら、朝ごはんを食べ終えた。

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作者名:崖まき | 作成日時:2018年2月13日 1時

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