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『またね。』 ページ25

『近景。あのね、私…』



備前「が、らしゃ…?」

「近景!?」

一日経て備前が目覚めた。
安堵する審神者の顔を確認して呟く。

備前「私…生きてる……?」

「うん!そうだよ…ってもしかして
あの後の事覚えてないの?」

備前「あの後の事…?」

どうやら備前はあの奇跡の出来事を
覚えていないらしい。

(そう言えば気絶してたか。)

布団の中で呆然とした表情で不思議がる
備前に審神者は最初から丁寧に説明した。




備前「そう…ガラシャが…。」

「そうなんだよ。ってあれ?
意外と驚かないんだね。」

冷静な態度で変わらない備前に驚く。
備前はやんわりとスルーすると
ゆっくり起き上がった。

備前「それで、彼女は私に何か
言ったんじゃないかな?」

備前に指摘され重要なことを思い出した。

「え、あぁ!いつも側にいてくれてありがとう、
もう大丈夫だよって言ってた。」

備前「もう大丈夫、か。私は余計な心配を
し過ぎていたんだね。」

懐かしそうに でも何処か寂しげな笑みを
浮かべる。
一呼吸置いて審神者は微笑みかけた。

「もう大丈夫そうで安心した。」

備前「うん。…色々ごめんね。」

「気にしてないってば!じゃぁ
皆に知らせに広間行ってくる。」

スクっと立ち上がり嬉しそうに走る。
その後ろ姿を見送ると軽く瞼を閉じた。

備前「ガラシャ。」

綺麗で優しくて強がりで聡明な女の子。

『近景。あのね、私…キリシタンになったの。』

独りぼっちだった貴女はいつも私に
語りかけてくれたね。

『もし、もしもだけど私が聖女になれたら
真っ先に見せにくるわ。
1番に近景に見てほしいの。』

まるで姉妹のように接してくれた。
ただの刀だった私を。

『その時までずっと一緒よ。』

私だけに秘密を打ち明けてくれた。
私だけに素の笑顔を見せてくれた。
私だけに…弱いところも許してくれた。

『散りぬべき 時知りてこそ 世の中の
花も花なれ 人も人なれ』

寂しがり屋で泣き虫だった彼女はもういない。

備前「聖女になれたんだね。
おめでとう。ガラシャ。」

心からの祝福を告げると備前は立ち上がった。

備前「私も覚悟決めなくちゃね。」

初めの第一歩→←奇跡の出来事



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ロト(プロフ) - たぬきねこさん» ありがとうございます!ダラダラとですが更新頑張っていきます! (2018年3月10日 16時) (レス) id: b951fa5b4a (このIDを非表示/違反報告)
たぬきねこ - グルメ番組かよで不覚にも笑った頑張って下さい! (2018年3月10日 16時) (レス) id: a2c5151ef6 (このIDを非表示/違反報告)
ロト(プロフ) - ニガウリさん» ありがとうございます!ゆるゆる更新頑張っていきたいと思います。 (2018年2月11日 10時) (レス) id: b951fa5b4a (このIDを非表示/違反報告)
ニガウリ(プロフ) - 私も、明智さん好きだから、この作品大好きです!!更新頑張って下さい(*ゝω・*)ノ (2018年2月11日 10時) (レス) id: da81750a6d (このIDを非表示/違反報告)
ロト(プロフ) - 黒狐コハクさん» 読んで下さっただけでなくコメントまで…ありがとうございます! (2018年1月9日 19時) (レス) id: b951fa5b4a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ロト | 作成日時:2017年12月25日 13時

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