有頂天探偵社 3 ページ14
その言葉はどういう意味だろう。にこにこと微笑んでいる太宰さんはそのまま続ける。
「そんなAが、私は好きだけどね」
「?…はぁ…?ありがとうございます……??」
それは多分、人として好きということだろうか。話の流れ的に。
どう反応していいかわからないのでとりあえず、そう自己完結して礼を言っておく。
すると突然太宰さんは酒瓶を一気に飲みほして机の上に勢いよく置いた。どん!と大きい音が鳴る。
「はぁ……」
「……」
恐る恐る太宰さんの顔を見ると、太宰さんはとても不機嫌そうな顔をしている。
「あ、あの……後、鏡花ちゃんに言われたんですけど……」
「なに」
「敦くんのことを話している私の表情が、他の人のことを話している時と、違うらしいんです…。私ってそんなに敦くんのこと話してるときに、先輩風ふかせてますかね……?」
「…………ふかせているかもね」
「えっ!?本当ですか!?」
そんな。太宰さんにまで言われてしまうとは。
真逆そんなーと思っていたので吃驚して大きな声がでた。今度から本当に気を付けよう。困惑する私をよそに、太宰さんは唇を尖らせてぼそりと呟く。
「…やっぱ泊まってく。意地でも泊まってやる」
「ええっ!?やめてくださいよ!!」
「やだ!!」
太宰さんは次々と酒瓶を開けていっては飲んでいた。実力行使で此処に留まる心算らしい。
ぎゃーぎゃーと二人で騒いでいたが、結局、太宰さんは帰らず、そのまま共に一夜明かすことになった。
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塩わさび - ミヤさん» コメントありがとうございます!おもしろいといっていただけるなんて光栄です…!!!頑張って更新していきたいと思います……! (2018年4月18日 23時) (レス) id: e627b6cc05 (このIDを非表示/違反報告)
ミヤ - 続編おめでとうございます!人間創造、とっても面白いです!これからも頑張ってください。応援しています! (2018年4月17日 21時) (レス) id: ce29b99b88 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:塩わさび | 作成日時:2018年4月16日 21時