十二話 ページ14
「そうなんですか？」
「そーそー」
「…適当、言ってません？」
「あれ、バレた？まぁでも、少なくとも俺はAちゃんに甘えて欲しいなぁー」
「そういう、甘えるじゃなくて…、カルマくんに頼り過ぎというか、」
「それも含めて甘えてほしいの。物分かりの悪い子にはお仕置きするよ？」
そう言ってカルマくんは、私の口を再度口で塞いだ。
今度は、何度も角度を変えて。
手首を掴まれる感覚と同時に、口内に熱い舌が侵入してくる。
「んっ、………ふぅ、」
なんとか呼吸をしながら、その舌に頑張って応える。
頭が、朦朧として、カルマくんのことしか考えられなくなる。
いつにも増して長く、熱いキスに、体に力が入らなくなると、カルマくんは背に手を回して抱きかかえながらも、まだ唇を離さなかった。
若い芝生に押し倒されて、手首を押さえつけられて。
舌を吸われたり、絡められたり。
歯をなぞられたり上顎を撫でられたり。
「ぁ………んふぅ、…ん……」
時折漏れる互いの吐息と、抑えられた手首に伝わるカルマくんの冷たい手の温度。
薄く目を開けると、少し睫毛を伏せた彼の色っぽい表情に、つい魅入ってしまう。
されるがままに舌を動かしながら、カルマくんの目をぼーっと見ていると、彼はそれに気づいて視線を絡めた。
カルマくんがいつになく熱い視線を向けるから、すでに熱い頬が更に熱を持つ。
カルマくんは、また目を伏せて物惜しげに口を離して、ペロッと唇を舐めた。その真っ赤な舌がまた艶やかで。影になった顔が大人っぽくて。
「……これじゃ、お仕置きじゃなくて…………」
「ん？」
「ご褒美、です」
「じゃ、もっと欲しい？」
カルマくんの言葉に、ふるふると力なく首を振る。
「死んじゃいますっ、もうこんなに、心臓バクバクなのに…」
「えーキスで死んじゃうのー？じゃ、この先どーすんの」
「き、キスの先っ？」
その意味が分かってかぁぁっと顔を赤らめると、カルマくんはクスクスと笑った。
「そんなに嫌？」
「……恥ずかしい、けど…………カルマくんと、なら。嫌じゃない、かも…」
「ふふっ。じゃ、いつかね。もしものときに、俺が責任取れるようになったら、遠慮なく襲うから。覚悟しといて」
「襲っ！？」
「あー、どーしよ可愛い今すぐ襲いたい」
「！？！？」
「冗談冗談」
慌てふためく私を見て楽しそうにケラケラ笑うカルマくん。
あー、好きだなぁ。
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さか - 絵もほんと上手で神だし、お話も凄く素敵です。更新待ってます！ (2021年4月25日 7時) (
レス) id: 084fbf2f8d (このIDを非表示/違反報告)
勾玉*(プロフ) - 夢主ちゃん私の好みドストライクなんですが……。続き、楽しみにしてます！！頑張ってください！ (2020年6月8日 1時) (レス) id: 44b17a4264 (このIDを非表示/違反報告)
キヤナ - このシリーズ大好きです。面更新がんばってください｡楽しみにしています！ (2019年10月20日 21時) (レス) id: 256d9e1299 (このIDを非表示/違反報告)
白猫(プロフ) - 今日初めてこの小説に出会ったのですが、一目惚れして一気読みしてしまいました！夢主ちゃんが可愛すぎるし、カルマくんもかっこよすぎる、、、作者様のペースで更新頑張ってください(o^^o)これからも楽しみにしてます。 (2019年6月30日 0時) (レス) id: 44840d8a16 (このIDを非表示/違反報告)
鶴 - 続編おめでとうございますこれからも頑張ってください (2019年5月29日 17時) (レス) id: 0753bc1767 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あうおん | 作成日時：2019年5月26日 22時
