【カゲプロ】ヒビヤを追いかけてきた女の子は実は能力者で…。

第４話 ページ4

『…えっと、暁 A です。自由によんでください。』

結構短めの自己紹介。

「………暁…A……。」

『…？』

「………アヤノ………。」



え…アヤノ……お姉ちゃん…？
なんで名前知って…お姉ちゃんは結構前に…。


「それじゃ、これからは四人で仲良くやってくれ。俺は今から学校だから、ご飯も適当に済ませてな。」

「えーっ！おじさん雑すぎ！」

ヒヨリがプンプン怒った。

「ごめんごめん。おかずとか買い出し用のお金は出すから。あとは好きにしていいら。な？俺も忙しいから。」

「待ってよぉ！…」

私はヒヨリの前にてを出した。

『分かった。私たち自由にしていいんだね？？ヒビヤなら料理できるし、部屋の掃除なら、私がするから。おじちゃんは仕事、頑張ってね！』

「おお！！Aちゃん！さっすが。話がわかるねぇ！俺もこんないいこが欲しかった！」

『いい子ならいたじゃないですか。』

「…そうだったねえ。」

これはまずかった。
ちょっと気まずい雰囲気になった。


『あ、ヒビヤ、今日のご飯の買い出し、行こっか。ここからなら、あそこのデパートとかが一番近いし。』

私はヒビヤを強引に引っ張った。

「うぇ！？あ、ちょっ…。」

『おじちゃんはもう家でていいよ！ヒヨリはコノハさんと二人で待ってて！』

「いいの！！？コノハさん！好きなタイプとかって…。」

「うう…。」

ヒビヤは唸っている。


ごめんヒビヤ。








「A！どうして連れ出したりしたのさっ！僕、別にあんなやつどうだって…。」

『違うよ。私が見たくないの。ヒビヤの傷ついた顔。悪気がないにしても見たくないものだってあるし、実際、ヒビヤだって嫌だったでしょ？』

「そ…だけど…でも！ヒヨリがあいつと家で二人でいる方が嫌だ！」

『…』


そうだよ…でも、嫌でしょ？
自分が片思いしている男の子が傷ついてるの見るのって。

『…私、ずっと………ヒビヤのこと、好きだったんだよ…？』

「え？」

『…結構前から……ヒヨリが現れる、ずっと前からっ！』

私は立ち止まってヒビヤの方を見た。

『………ずっと……好きだった……。』

「…」


私は必死に涙をこらえた。

「…僕は…ヒヨリが……。」

『…知ってるよ。ずっと見てた。だって、ずっと隣にいたんだよ。……分かるよ…。』

「…ごめん…。」




最悪だ…私………。
なんで、こんな……。
いっそのこと…………………。


私は走り出した。


『…ごめん。先に帰ってて…。』

第５話→←第３話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す