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子狐プレゼントを貰いました。 ページ6

閻魔殿での騒動があって数日。

Aは座敷童子を克服したおかげか、少し夜泣きもなくなり平穏な日々を過ごしていた。

「Aおいで」

と外で遊んでいたAを桃太郎は呼びに来る。


「どうしたの?おやつ?」

「さっき昼ごはん食べたばかりだろ…」

桃太郎はAの手を引いて極楽満月の中へと入った。





「こんにちは」

店の中にいた鬼灯を見た途端頬を叩かれた瞬間がフラッシュバックし、

尾を足の間に挟んだAは桃太郎の後ろへと隠れた。

そのあからさまの態度にゴーンッと重い何かが鬼灯の精神にのしかかる。


それを見て「怯えられてやんの」と笑った白澤に瞬時に金棒が顔面に吹っ飛んだ。


鬼灯はそれでもめげずにしゃがんでAに視線を合わせる。

「今日はこれを渡そうと思って来ました」

そう言って差し出したのは、チャイニーズエンジェルのウグイスとキャットキョンシーのサイン。


そっと受け取ったAはスンッと匂いをかぐと、

「本物のウグイスとキャットキョンシーのサインだー!!」

と目をキラキラと輝かせる。


「匂いで本物だとわかるんですか…」

「前に一回だけ握手会に行ったんですよ。その時に匂いを覚えたのかと…」

「子供って妙にするどい時あるから迂闊に誤魔化せないよね」


鬼灯がスッとAの頬に手を伸ばし、

一瞬体がこわばったAだが、優しく頬を撫でる鬼灯の手に強張りが少しほぐれた。

「頬、まだ痛いですか」

優しい口調で質問した鬼灯にAは首を振って返事をする。

「そうですか」

と若干鬼灯の口元が綻んだ。


「…抱っこ」

と着物の袖を掴んでおねだりしたAに鬼灯は喜びを溢れさせながら軽々と抱き上げた。

「今度一子や二子と遊んでください。今のは座敷童子達の名前です」

「うん」

二人の様子に桃太郎は良かった。と胸を撫で下ろし、

「ちえーっ」

と白澤は面白くなさそうにしていた。





「でも、よくサインなんて手に入れましたね」

鬼灯にお茶を出した桃太郎はそう質問する。


「実はあのお二人が1日獄卒体験でこの前来ましてね。

 借りもあるのでちょっとお願いして書いてもらいました」

「鬼灯さんの言うお願いってどうして物騒に聞こえるんだろう…」






*おまけ*


夕飯時、桃太郎とご飯を食べていたAはふと思い出したように

「キャットキョンシーって、Aと同じなのにどうして違うフリしてるんだろ」

と言い出し、桃太郎は「?」だらけになったという。

子狐取材をされました。前篇→←子狐諭される。



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猫もん - 子狐が座敷童子に嫉妬する話、泣いてしまいました…小さい頃ってこんな感じだったなぁ…と思い出しましたw (2023年1月19日 18時) (レス) @page6 id: ab6da51256 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 褓さん» ありがとうございます。 (2020年6月16日 1時) (レス) id: b29c9bf4f3 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - いえいえ、、!鈴さんのできる範囲でゆっくり更新して下さい!気長に待ってます! (2020年6月10日 22時) (レス) id: 8689638df7 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 褓さん» コメントありがとうございます。留守にしていてすみません。更新頑張ります(*´∀`) (2020年6月10日 16時) (レス) id: b29c9bf4f3 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 久しぶりに占ツク開いたらたくさん更新されてて嬉しかったです、、!!これからも更新楽しみにしてます〜!! (2020年6月10日 12時) (レス) id: 8689638df7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:十五 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/personal.php  
作成日時:2018年3月7日 0時

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