子狐、現世におでかけします。 前篇*番外編* ページ31
時系列は座敷童子を克服した少し後くらい。
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極楽満月はその日の営業が終わり、片付けをする。
それを横目にAがテレビをつけると現世の遊園地の特集をしていた。
楽しそうに映る人達の姿にAが桃太郎と白澤の裾を引っ張るには時間はかからなかった。
「Aも行きたい」
裾を引っ張られ、テレビに目をやると遊園地の特集。
連れて行ってあげたいが、現世に行くには桃太郎には手続きがいる
手続きがめんどくさいという思いと、この前チャイニーズエンジェルのショーに連れて行ってあげれなかった負い目もある。
こっそりと逃げようとした白澤を見逃さなかった桃太郎はガッシリと捕まえた。
「あんたどこ行こうとしてるんすか…」
「いや〜ちょっと…」
「この前チャイニーズエンジェルのショーに連れて行ってあげれなかったのは
アンタにも責任あるんすからね!」
桃太郎と白澤がコソコソ話をしていると後ろからAが
「…ダメ?」と声をかけた。振り返れば耳が完全に倒れている。
罪悪感に駆られてその場で遊園地に行くことが決定しました。
現世の遊園地では愉快な音楽が流れ、園内にいる人々は浮き足立っていた。
確かにこの雰囲気は楽しくなってくるなと桃太郎はAがはぐれていないか確認をする。
白澤の妖力で補助をしてもらい、完全な人型に擬態したAはキョロキョロと落ち着きが無い。
「ほら、今日は日差しが強いんだから帽子をかぶって」
桃太郎は脱げてゴムにより後ろでぶら下がっている帽子を被り直させる。
そしてもう一人の問題児を探せば
「へ〜九州のほうから来たんだ〜」
ナンパをしている白澤に深いため息をついた。
人の多さの為か、他の人とぶつかってしまい、桃太郎はすぐに「す、すいません」と謝ると
「あ、桃太郎さん」
現世視察姿の鬼灯であった。両手には座敷童子の双子もいる。
相変わらずナンパをしている白澤の服の裾を誰かが引っ張る。
下を向けばAが立っていた。
「パパ。私メリーゴーランド乗りたい」
Aの存在に女の子達は「なんだ。子供いるんじゃん」と去っていく。
「パパ呼びは嬉しいけど…何で今なの〜…」
落胆と喜びがせめぎ合い、Aの肩を掴む。
「ほら、すぐナンパを止めさせれたでしょう」
そう言った鬼灯に白澤は「お前の仕業か〜…」と歯軋りをした。
「なんでこうも平和にお出かけできないのか」
子狐、現世におでかけします。 後篇*番外編*→←子狐の白澤様の休日 後篇
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猫もん - 子狐が座敷童子に嫉妬する話、泣いてしまいました…小さい頃ってこんな感じだったなぁ…と思い出しましたw (2023年1月19日 18時) (レス) @page6 id: ab6da51256 (このIDを非表示/違反報告)
鈴(プロフ) - 褓さん» ありがとうございます。 (2020年6月16日 1時) (レス) id: b29c9bf4f3 (このIDを非表示/違反報告)
褓(プロフ) - いえいえ、、!鈴さんのできる範囲でゆっくり更新して下さい!気長に待ってます! (2020年6月10日 22時) (レス) id: 8689638df7 (このIDを非表示/違反報告)
鈴(プロフ) - 褓さん» コメントありがとうございます。留守にしていてすみません。更新頑張ります(*´∀`) (2020年6月10日 16時) (レス) id: b29c9bf4f3 (このIDを非表示/違反報告)
褓(プロフ) - 久しぶりに占ツク開いたらたくさん更新されてて嬉しかったです、、!!これからも更新楽しみにしてます〜!! (2020年6月10日 12時) (レス) id: 8689638df7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:十五 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/personal.php
作成日時:2018年3月7日 0時