検索窓
今日:69 hit、昨日:43 hit、合計:333,098 hit

子狐秘密事があります。 ページ15

「あら、お嬢。また大きくなったかのォ?」

「うん。今回は1日寝て大きくなった」


久しぶりに檎の所に訪れたAは12歳くらいの体の大きさになっていた。

前回より体に余裕があったのか数日眠ることはなかった。


「檎ちゃんにお願いがあるの」

「?」









「ただいま」

Aが帰ってくると、台所には晩御飯の準備を終えた桃太郎がいた。


「やっと帰ってきた」

「えへへ」

「最近帰ってくるの遅くない?」

「遊ぶのが楽しくて」

「もう。気をつけてよね」


晩御飯を食べ、お風呂に入ったAはそそくさと部屋に入ってしまう。

その様子を見ていた桃太郎はお茶を飲んでいた白澤を見る。

「なんか最近、Aはすぐに部屋に篭るんですよね」

「こんちゃんもそんな年頃なんじゃない?じゃ、僕は花街に行ってくるね」

「まったく」









「で、最近Aがそんな感じで…年頃って難しいですね。思春期ですかね」

「まあ、よく聞きますね」

閻魔殿に配達に来た桃太郎は鬼灯にそう零す。


「じゃあ俺は衆合地獄にも配達があるので失礼します」

「そうなんですか。私もそちらに用事があるのでよろしければご一緒に」

鬼灯と桃太郎は花街のほうへと歩く。


「狐カフェです。よろしかったらどうぞ」

チラシを配っているAとバッタリ出くわす。



「Aここで何してるの」

桃太郎と鬼灯にAは顔が真っ青になる。

Aはダッシュで逃げ出すが、秒で鬼灯に捕まった。


「さあ、雇い主の所へと行きましょうか」

殺気を纏う鬼灯の顔がAはともかく、桃太郎でさえ見れなかった。









「で、どういうことか説明してもらいましょうか。年齢制限はご存知なかったんですかね」

狐カフェの事務所。鬼灯の剣幕に檎も真っ青になる。

「いや、知ってたんですよ…でもお嬢のお願いが熱烈すぎたので、昼間だけで、

 裏方の仕事だけだという条件で…」

「Aはお手伝いしてくれるし、お小遣いが欲しいなら言えばよかったのに。

 白澤様の浪費でそんなにあげられないけど」

「よし。あの豚を潰すか」

立ち上がる鬼灯を桃太郎が宥めてもう一度座らせる。


「花街は危ないし、ここでのバイトはやめなさい」

「やだ」

「なんでバイトしてたの」

「言わない!!バイトもやめない!!」

「やめなさい!!」

「やだ!!」



「じゃあもう帰ってこなくていい!!」




「…わかった」

Aは唇をかみ締めて事務所から飛び出した。

子狐家出をします。→←ヒーローと迷子ちゃん後編*コラボ番外編*



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (465 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
888人がお気に入り
設定タグ:鬼灯の冷徹 , アニメ , 十五
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

猫もん - 子狐が座敷童子に嫉妬する話、泣いてしまいました…小さい頃ってこんな感じだったなぁ…と思い出しましたw (2023年1月19日 18時) (レス) @page6 id: ab6da51256 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 褓さん» ありがとうございます。 (2020年6月16日 1時) (レス) id: b29c9bf4f3 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - いえいえ、、!鈴さんのできる範囲でゆっくり更新して下さい!気長に待ってます! (2020年6月10日 22時) (レス) id: 8689638df7 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 褓さん» コメントありがとうございます。留守にしていてすみません。更新頑張ります(*´∀`) (2020年6月10日 16時) (レス) id: b29c9bf4f3 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 久しぶりに占ツク開いたらたくさん更新されてて嬉しかったです、、!!これからも更新楽しみにしてます〜!! (2020年6月10日 12時) (レス) id: 8689638df7 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:十五 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/personal.php  
作成日時:2018年3月7日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。