姫と呼ばれた乙女（？）な彼とふとイケメン系な少女【Q.K】

神と呼ばれた人の痛感~その2~ ページ33

後は断片的にぼんやりと残っている

Aさんの言う通りにした気もするし
Aさんに何か言った気もする

ほとんどは気持ち悪い、頭が痛い、しんどい、だるい、などであまり考えられなかった気がする


次にはっきりと覚えていることは心地よい冷たさと上から覗き込む川上、水上、そしてAさんだ

「＿＿ﾊｧﾊｧ、あれ？ﾊｧ川上と水上はどうしたの？」

「はぁ??河村さんが「川上、この保冷剤替えて来てくれる？ぬるくなったからさ。それとスポーツドリンク･･･出来れば経口補水液の持って来て欲しい、無かったら買って来て」･･･ﾊｧ…」

川上が何か言おうとしたのを水上が制し、頼み事という名の部屋から退出させた

「河村さん、俺誰か分かります？」
「水上」

一瞬ボケようかと思ったけど2人とも真剣な顔をしていたのでやめた

「こっちは？」
「AAさん」

一瞬水上が微妙な顔をした

「まぁ、いいや。体調はどうですか？」
「んー、まだ少しだるいし、しんどいし、頭痛いし、気持ち悪いけど大分楽になった」

ﾖｲｼｮと起き上がった
うん、身体が起こせるしあまりクラクラしない

「横になっててください」
「Aの言う通り横になってください」

Aさんからは心配そうな、水上は少し呆れたような表情

「河村さん、食事は？」
「んー、そんなにお腹は」
「水分取れそうですか？」
「あー、そっちね。飲もうかな」

「水上、経口補水液ってこれでいい？」

どうやらタイミングよく川上が帰ってきたらしい

「うん、それ。サンキュー川上」

わざわざコップによそってくれた

「どうぞ」
「いただきます」

零さないようにゆっくり飲む
うん、ちょっとぬるいけど、美味しい

「河村さん、飲みながらでいいので話しますね。

はっきりと思い出せるのはいつですか？」

「んー、Aさんが来たぐらいかな？後ははっきりとは覚えてないな」

水上の質問に素直に答える

「そうですか。ちなみに俺は川上とAに頼まれて来ました」

「なるほど」

確かに川上は頼りそうだが、Aさんは意外
水上と接点があまり無さそう･･･

「僕は終わった仕事を出しに来ただけだったんですけど、オフィスに入ってみれば河村さんが熱中症かもしれないっていう話をAに聞いて一応水上を呼ぶことになったんです。呼び出したのは僕ですけど」

「なるほど

3人ともごめん、色々と迷惑かけて」

「め、迷惑だなんてとんでもないです」
「俺は別にですけど」
「迷惑じゃないんで」

Aさん、水上、川上の順で三者三様の返し方

「まだ安静にしててください」

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