第22話 ページ25
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5月4日、夜。
その日の練習を終え、潔子さんも帰ったところで一人お風呂に入る。
今日は少し遅くなってしまったせいか、隣の男湯から聞こえる声は二年生ではなく日向君と影山のものだ。あ、月島君が挑発してる声も聞こえる。あと「ツッキー!!」
今日も元気いっぱいだなあ、なんて思いながらのんびりしていると、また、あの窓からコン、という音が聞こえた。
しかもこの前よりも重そうな音。
その音が鳴る瞬間たまたま窓を見ていたから分かったけど、何かが当たっていた。
『…やっぱり虫?』
そんな頻繁に虫がぶつかることなんてあるのか。とは思うけど、そうでも思わなきゃ恐怖で足がすくんで動けなくなる。
さっきまでのゆったりとした時間はいつの間にか消えてなくなって、私は猛スピードで風呂から出て体を拭いて服を着た。
まだ髪はびしょびしょだけど、この際それも仕方ない。あとで乾かそう。
本当はお風呂出たら換気のために窓も全部開けなきゃいけないけど、それも怖いから後で縁下とかに付いてきてもらってやろう。とにかく今は自分を安心させることが先決だ。
そう思い、脱衣所を出ようとしたとき。
がしゃん。
音が聞こえた。コン、じゃなかった。
窓が割れたみたいな、音。
さすがに学校の所有地で物が壊れるのはまずいので、恐る恐るその場から確認してみると、何かが落ちていた。意を決して近くまで行ってみると、そこには大きめの石が転がっていた。
外から投げ込まれたのか、窓ガラスはばらばらに割れている。
『なん、で…』
私は、不用意にももう一歩、近付いてしまった。
突然勢いよく現れたのは、フードを被った男性…
パーカーのファスナーは開けられていて、その下に見える肌色。
ヘンシツシャ。
そう認識したのが早いか、男が入ってこようとしたのが早いか。
『いや……――――――っ!!!』
私は、一目散に逃げ出した。
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ふぃる(プロフ) - あかねさん» コメントありがとうございます!なんて嬉しいお言葉…!!のんびり更新ですが、これからもどうかよろしくお願いいたします(^^) (2020年3月12日 13時) (レス) id: 57a4697fd9 (このIDを非表示/違反報告)
あかね - めっちゃ好きです。このお話読んでふぃるさんのファンになりました笑これからも応援してます!! (2020年3月2日 8時) (レス) id: 012863f737 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ふぃる | 作成日時:2020年2月7日 11時