弐拾参 ページ24
義勇side
熾勇が、どこにも居ない。
馴染みの店主の元へ行ったが、そもそも会ってすらいないと言われた。
俺のせいだ。
………… 熾勇っ、何故この界隈を出ていったんだ。
ここは、安全だからお前にある程度の自由を与えたのに……
あの時、無理矢理にでも着いて行くべきだった。
そうすれば、熾勇がどこかへ居なくなったりはしなかった。
………… もし、
もし、……………… 鬼に攫われていたら…… ッ!
そんな事を考えていたら、頭が真っ白になった。
熾勇が攫われたということは、【兄上】が攫われたという事だ。
もし、鬼舞辻無惨に見つかってしまったら?
また、兄上が俺の元から離れてしまう。
俺は、急いでお館様の所へと向かった。
*********
産屋敷「……………… 成程、それで私の元へ来たんだね。」
義勇「無理を言っているのは承知の上です。
大事な、………… たった一人の兄弟なのです。」
俺も大概だ。
お館様の所へ出向き、熾勇を探す手伝いをして欲しい等と。
すると、お館様は静かに目を瞑って静かに言った。
産屋敷「………… 義勇、それは出来ないお願いだ。」
…… やはり、無理だったか。
義勇「……………… 分かりました。
俺自身の手で探してみせます。ご迷惑を……」
産屋敷「義勇、話は最後まで聞きなさい。
そのお願いは必要ないという意味だ。」
一瞬、お館様の言っていることがわからなかった。
だが、すぐにその意味を理解することになる。
炭治郎「御無礼をお許しください!!
義勇さん!熾勇がっ!!」
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作者名:アルビリオン | 作成日時:2020年4月17日 10時