色のない世界で、君と 2【めいちゃん】

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今日は周りもオレンジ1色なはず。

これなら私も遠慮なくペンライトが振れる。

でもよく考えたらここにいる全員がめいちゃんのこと好きなんだよね…、


会場が暗くなってきゃーと周りが騒ぎ出す。

付き合ってから初めてのライブ。


メイクをしてかっこいい衣装を着こなすめいちゃんにどきんと心臓が跳ねた。


あれが私の彼氏です！と叫びたいくらい。


当たり前に歌は上手くて家で練習してたことを思い出した。

よくお風呂から歌声が聞こえてたから。

この日のためにたくさん練習しているのを近くで見てきたから私が感極まって泣きそう。



「365回ドキドキさせちゃうぜ」



バッキューン！


その時バチンと目が合って私のハートを撃ち抜くの。

周りに埋もれる私を見つけ出してわざわざこっちに向かってピストルを打った。

その弾を受けて私は瀕死寸前。


かっこよすぎて、本当にどうしよう。


熱を持った顔を隠すように手で覆うとそれを見てためいちゃんがニコニコと笑った。


その笑顔ですら私をドキドキさせる。


その後も、何回か私に向かってファンサをするから周りの人達に睨まれないかヒヤヒヤした。

だけど、内心はすごく嬉しくて少しだけ優越感に浸った。


あっという間に時間が過ぎてもう終わり。

「ありがとうございました」とステージを降りていく大好きな人を見送って家に帰った。




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