この術式痛いよおおおお！！

寒すぎると手が痛くなる ページ46

何ヶ月か経って私がこのクソ術式にも慣れてきた。一回加減ミスってわんわん泣きながら帰ってきたときもあった。真希さんに頭はたかれたけど。ごめんね！！



もう吐く息が白い季節になった。皆外に出る時は基本防寒具必須。私の術式は厚手の脱ぎにくい服だと困ることが多いからあんまり好きじゃないなこの季節。



前から思ってたんだけどパンダって防寒具いる？



そしてこの時期になったということはですよ。そろそろ夏油襲来ですねええ。というか多分まさしく…今日ですね。



皆で歩いてるもん…原作で見たまんまの服だもん…終わったンゴ…スレ立てさせてほしい…【悲報】このまま行くとワイ安らかな死を迎える件



は？ふざけてる場合じゃないんですけど。なんで自分にキレてんの？？これもオタクで良くあることなんか知らないけど誰かにキレてる。



「どーした、憂太？」



原作通りにパンダが乙骨くんに声をかける。
始まった、死へのカウントダウンです。某小さくなった名探偵漫画の映画で似たような題名ありましたよね。



乙骨くんがキョロキョロとあたりを見回しながら答える。



「…えーっと、なんかちょっと嫌な感じが…」



「気のせいだ」

「気のせいだな」

「おかか」

「あらら」



私除く三名はその予感を一刀両断。取り付く島がないなこりゃ。
私はなんとも言えないため某海賊王になるために麦わら帽子を被った少年が冒険に出る漫画にでてくるCVパパ黒キャラの口癖を言うしかなかった。



「えぇ？ちょっと、皆ぁ…」


「だって憂太の呪力感知、超ザルじゃん」



あんまりに雑な扱いに乙骨くんが抗議の声を上げるが、パンダが即否定。あんまりだぜ。



まぁね？確かに一緒に任務してると思ったよ？乙骨くんが呪霊真横にいるのになんか気配するって言って正反対向いた時は大丈夫かなこの子って思ったりもしたよ？



「まぁ、里香みたいなのが常に横にいりゃ、鈍くもなるわな」


「ツナ」


「ごめんね否定できないよ憂太くん」


「そんなぁAちゃんまで…」



やっべ乙骨くんからかうのおもしれ(最低)
あとそのへにゃってした顔かわいいね。頭撫でたい。引かれるからやめようね。


やんわりと呪力を感じた。



「珍しいな」


「憂太の感が当たった」



そう言うやいなや、みんなが空を見上げて立ち止まる。私と乙骨くんも釣られて上をぼんやり見る。



バッサバサとでっかいでっかい鳥が。
オニオオハシの呪霊かな

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