痛みを共有したい ページ44
ミモザが植わったポットを持って校舎内に戻るとどうやら狗巻くんのことを話し終えたようで乙骨くんがぼんやりと狗巻くんを見つめていた。
乙骨くんの反応から原作より詳しくパンダが話したっぽい?すると真希さんが後ろからいつもの長物持って歩いてきた。
「ん、A。昼練今からするけどお前急任務とか入ってないか?」
「今日初めて会話したね真希ちゃん、おっはー!なんにも入ってないよ!」
「おっはー、もう昼だけどな。なあ悪ぃけど近くのコンビニとかで昼飯四人分買ってきてくれるか?金は後で出す」
「はいよー!」
呪力のことは私に聞くなを見たい気持ちはあるけど真希さんから直々の頼みじゃあ仕方ない、爆速で行ってくるぜ。
あ、ミモザはさすがに置いていかないとヤバいやつになる、一旦部屋に行こう。
…乙骨くんが叩かれた音がしたが気にせず行こう。
──
Aがその場から去った後、棘はしばらくぼんやりしていた。当然パンダはその状態の棘にいち早く気づいた。ちなみに言うと既に真希と乙骨は昼練に向かっている。
「どうしたよ棘、なんかあったか?」
「おかか…明太子」
「Aが五条先生に呼び出されてる理由?体術習ってるんだってよ、術式も組み合わせてだから六眼持ってるやつのほうが効率がいいんだろ」
「…」
自分ではふ〜んと言う顔をしているはずの棘なのだがパンダからしてみれば明らかに面白くなさそうにぶんむくれている。
特別なことをしている訳では無いがAと二人きりという状況そのものが棘からしてみれば気になっているのだろう。
そもそも棘は始めそこまでAに強い感情を持ってはいなかった。
自己紹介のときにAのほうへ手を置いたのもたまたまパンダが乙骨の方に行ったから自分はこの子かなと思った程度にすぎない。
興味を抱き始めたのは任務で二人を守るために術式を使ったという話を聞いてから。主な理由はAが持つ術式の発動条件。
″出血しなければ使えない″術式。
棘と違い出血したあと更に糸を操らなければならない、いわゆるハズレに近い術式を持っているにも関わらず彼女はしっかり二人を守った。
そしてトドメは気まぐれに行ったお見舞いでの会話だ。絶対に自分がこの後傷つくことがわかる恐怖に立ち向かうことがどれほど大変なことは棘もよくわかっている。
でも病院で会った時Aはとても嬉しそうに笑っていた。いいことしたな〜ぐらいとても軽く。
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蘆花(プロフ) - 美弦さん» 初コメありがとうございます!最初のやつですね!笑 愛読していただけるなんて…!ありがとうございます! (4月8日 20時) (レス) id: bf60b993eb (このIDを非表示/違反報告)
美弦 - 話し方がめっちゃジョジョ感がして、読んでて楽しいです笑。これからも愛読します!! (4月8日 19時) (レス) @page1 id: 05b5571ecf (このIDを非表示/違反報告)
蘆花(プロフ) - ミルクティーさん» ありがとうございます〜!笑ってくれて嬉しいです!天高く腕を突き上げてバンザイしたいですよね…オタクの願い… (3月31日 17時) (レス) id: bf60b993eb (このIDを非表示/違反報告)
ミルクティー - オタクあるある分かる〜漫画の見すぎで独り言とかヤバい程増えたし、私も、転生してーそんで溺愛ばんざいしたい (3月31日 17時) (レス) @page35 id: 12753137d6 (このIDを非表示/違反報告)
ミルクティー - ガチで爆笑が止まらん (3月31日 16時) (レス) @page4 id: 12753137d6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:蘆花 | 作成日時:2024年3月22日 20時