好きなのに。【狗巻棘】《完結》

１４話 ページ15

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「……高菜？」






『私の自分勝手な行動で狗巻先輩を巻き込んでしまった。

本当にごめんなさい、』









「おかか、」




『……えっ、ちょ、そこは「しゃけ」の雰囲気ですよ狗巻先輩！！』









もし「しゃけ」じゃなくても、最低でも無視、もしくは「おかか」以外を言いましょう先輩。









棘俺も勝手に怒っちゃってごめん









『……えっ、いえ、先輩は何も間違ってないです。

本当に、今回は私が悪いので！！』









「おかか、」





『もうずっとこの会話ばかりですね……』









いやまぁ、元凶は私なんですけども。

あーはいはい、ちゃんと反省してますってば。









棘髪、なんで結ぶの









『えっ、変ですか！？！？




呪霊祓ってる時に髪が邪魔だったので、サッと適当に結んだんです。

あ、下ろしますね』







「お、おかかッ、」









棘俺に結ばせて





『えっ、良いですけど、私の髪サラサラじゃないですよ、』









と言いながら私は髪の毛をサラッと下ろし、



『ど、どうぞ？』






と言う。








「しゃけ！」







狗巻先輩が私の髪に触れる。



優しい手つきで、サラサラと私の髪の毛が結ばれていく。









私、狗巻先輩に嫌われてたはずなのに。


なんでこんなに今は優しいんですか、先輩。









『ズルいです、先輩』




「……？おかか、」









それは別にずるくないと思うけど？って意味かな。

きっと狗巻先輩は私の言葉の意味を理解してない。









『違いますよ、』



「すじこ？」









『ふふっ、内緒です』





私たちが他愛もない話をしていると私の髪を結び終わったらしい。









狗巻先輩は私の髪の毛を編み込みポニーテールにしてくれた。


めっちゃ綺麗で、とても優しい手つきで。









女子力の塊だな、なんて思ってしまった。



帰っている時、ふと駄菓子屋を見つけた。









少々お腹がすいていたので、先輩に『寄りません？』と聞いてみた。


すると先輩もお腹がすいていたのか、しゃけ、と答えてくれた。









「あら、珍しいわねぇ、いらっしゃい、」









私はいちご飴を買った。

先輩からは金平糖を貰った。




だから私もお返しに甘いキャンディー。









先輩、金平糖を送る意味、知ってますか？




「……ツナァ、///」





金平糖

→「永遠の愛」


キャンディー

→「貴方が好きです」







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