11章:繋定なるもの、 ページ37
ー
まとわりついている。
何かで繋ぎ止めておかなければ、しのぶという存在を二度と感じられなくなるのではないか……そんな、確証のない不安が。
愛しい、愛しい、愛しい……_____何故こんなにも、しのぶだけを求めてやまない。
ずっと抱きしめていられたら、いや逸そ、俺という壁で囲って逃げ出さないようにしてしまえれば。
そんな、様々な想いが混濁して、今。
……見下ろしたそこに、しのぶがいた。
押し倒していた。
「Aさん……?」
しのぶの声で、我に返る。
俺は今、一体、何をしようと……
しのぶの衣服に手をかけた自分に気付き、慌てて引っ込めた。
「わ、るぃ…………」
酷く綺麗なしのぶを、今の今まで汚そうとしていた。
それほどに、どうしようもなく大きな想いが留まらなくなっている、なんて。
「Aさん」
うつむいた俺の頬をそっと包んで、しのぶが笑う。
「私、Aさんなら、いいです。貴方には私の何もかもを奪われようと構わない……」
俺の首に手を回す。
きゅっと引き寄せられて、しのぶの髪から香る優しい匂いが、鼻を擽った。
「…………本当に、わかって言ってんのか」
「はい」
「俺と、繋がるんだぞ。これから死ぬまで一生、俺のモノになるって……そういうことだぞ。それでもお前は…………」
「それ以上の望みなんてないんです……!お願いです、続きをして下さい、Aさん…………」
しのぶの真っ直ぐな瞳が写すのは、理性の間で天秤を揺らす俺の姿。
でも、それも、もう…………
「もう、駄目だ…………っ」
長い夜が、始まる_____
ー
次、いたしちゃうかもしれないです(
685人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
天霧(プロフ) - うっひょうぅぅぅう!しのぶさん最高ですよ! (2021年11月5日 20時) (レス) id: 29b58b93c0 (このIDを非表示/違反報告)
ゆいな(プロフ) - しのぶちゃんかわいいですよね、、!更新待ってます! (2020年8月12日 22時) (レス) id: ec54d11116 (このIDを非表示/違反報告)
あやめ(プロフ) - めちゃくちゃこの作品好みです!更新お願いします!!!これからもがんばってください!! (2020年5月24日 21時) (レス) id: 2cb5bf810d (このIDを非表示/違反報告)
イツキ - 二人のイチャイチャ楽しみです! (2020年5月10日 12時) (レス) id: a90c8d5aa0 (このIDを非表示/違反報告)
剣華 - いつもニヤニヤしながら見させてもらってます。ほんと好きです!次の更新も楽しみにしてます!がんばってください。 (2020年5月7日 12時) (レス) id: e2d859c4ec (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:たつき | 作成日時:2020年3月30日 7時