拾肆 見えないもの ページ15
「9、10番隊は、警備員なんて言われるんすよ…
頼りにしてくれて嬉っす姉御」
「舐められたもんだよなぁ。俺ら」
「じゃあ9、10番隊の人がいなかったら、他の人達は安心して任務を遂行出来ませんね!」
“「姉御かっけーー!!」”
私って……かっこいいタイプ…なのかな…?
「照れるなぁ…もう!」
その日から何故か9、10番隊の方々からは姉御と呼ばれるようになった。
12時を過ぎても、何の連絡もない…
もう、勲ったら。帰りが遅くなるなら何か連絡をって言ったのに!!ご飯は、食べてるかしら……
「山崎、飛び出して行ったよな…平気かな?」
「あぁ。急ぎ過ぎたのかあそこのチャックが…」
「チャックが開いてたのか…悲惨だ」
「………いや、破れてた…」
「……何故に…?」
そう、山崎さん。山崎さんがこちらに送ってきた情報によると、相手はそんじゃそこらの奴じゃないらしい。攘夷志士との関係は見られないらしい。
さすが、山崎さん……あんぱんの鬼だ
「みんな!速報!!佐紀ちゃん無事だって!人気のない倉庫に倒れてたらしいよ。でも、敵はいなかったみたい。局長が、俺らが戻るまで気を抜くなだって!!」
良かった佐紀ちゃん無事だったんだ……
でも、まだ捕まってないとなると…油断できない。
「…春村…春村…」
「ひっ……」
「どうかしたっすか姉御!!!」
「えっ……聞こえないの……?」
「姉………御……」
「…佐藤さん!!しっかりして!!どうしたの?……みんな!!」
周りを見渡せば、私以外全員が倒れている…というか眠ってる……佐藤さんいびきかいてる…
確かに声は聞こえたはず…けど姿が見えない。
「……誰なの!!……痛っ…」
一瞬頰が痛む。触れてみれば、血が流れていた。
怖い。誰か、助けて……怖い………
「ガタッ…ガラガラ」
……みんな?帰ってきた!?
「おい…春村……さ…」
「あ、沖田さん……あっ…沖…」
帰って来て、私の姿を見るや否や駆け寄って来て抱きしめられた。
酷く驚いたが、決して嫌ではない。温かい心地。
何だかその心地に安心して、涙が溢れてくる
「俺が……もっと早く帰ってこれたら……」
そう言うと、優しく傷に触れないように私の頰に触れる。みんなが来ないということは…もしかして誰よりも早く帰って来てくれたの?
彼と視線がぶつかって離せなくなる。
赤茶色の綺麗な瞳は心なしか潤んでいるように見えた。何て言えばいいか分からない。
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千の歌を歌う人(プロフ) - コロさん» 有難きお言葉です!!すごく嬉しいです!頑張ります!! (2019年7月30日 0時) (レス) id: 1dfb43aa3f (このIDを非表示/違反報告)
コロ - おもしろいです!!更新忙しいかもしれないけど頑張って下さいね!! (2019年7月29日 22時) (レス) id: 21d6130453 (このIDを非表示/違反報告)
千の歌を歌う人(プロフ) - サラダ油さん» ぱっちゃんはですね、主人公が付けたあだ名です!主人公は色んなあだ名を人に付けるもので…見てくれて、物凄く嬉しい限りです!!頑張ります! (2019年7月29日 20時) (レス) id: 1dfb43aa3f (このIDを非表示/違反報告)
サラダ油 - 新八は「ぱっちゃん」じゃなくて「ぱっつぁん」と呼ばれてますよ。面白いのでこれからも頑張って下さい! (2019年7月29日 18時) (レス) id: 3eb4c4dfa2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:くれの | 作成日時:2019年7月24日 22時