田舎育ちのハイパー野生児が世間知らず過ぎてヤバすぎる【東京卍リベンジャーズ】

#25 ページ27

A視点



あの後、街を歩いていると朝一で伸した不良の仲間らしい人達に何回か絡まれた。
あまりにも頻度が多い。野生のポ○モンかよ。
相手があまりにも弱すぎるから経験値も全然得られないが。
ここって101番道路なのかな。

仕事で出勤する大人や、春休みも部活動がある学生が増えてきた頃。
そろそろ散歩にも飽きてきたから、家に帰ってゲームでもしようかと思ったら思いがけない人物に話しかけられた。



「あ、お前！Aだよな！？少しは女らしくなったんじゃねーの？」


『は？』



出会い頭で失礼なやつだな、と思って後ろを振り向けば、
髪は黒い。でも顔はここ最近ずっと見ている人とそっくりだが身長は高いし声も違う。髪型も違う。
でも、思い当たる人物は一人しかいなかった。



『……もしかして、シンイチローくん？』


シン「おう。久しぶりだな！A」



久々に会ったシンイチローくんは一番新しい記憶より大人びており、何よりあのカッコよくない髪型を卒業していた。



『髪型、あのカッコよくないのから変えたんだね』


シン「カッコよくない言うな！出会えばお前はそればっかだなー。そこは変わんねぇのかよ」


『残念ながらね』


シン「まぁさすがに俺ももうカタギだからな。あの髪型はしねぇよ」


『え、カタ……？』


シン「あー……」



かくかくしかじか。(現代語講座開講中)



シン「マンジローから聞いてはいたけど、ほんとに酷いんだな世間知らず」


『これから知ってくからいいの』



まだ都会に来てから1ヶ月も経ってないんだぞ。
仕方ないだろ。
この前やっとコンビニを知ったんだ。



シン「そういや、東卍に入ったんだって？どうだ？」


『昨日は突然抗争に連れてかれて魁戦で踵落とし決めてきた』


シン「何やってんだアイツ！ケガしてねぇ？」


『無傷で帰ってきたし、相手一発で伸してきたよ』


シン「……それは魁戦で？」


『魁戦もそうだけど、その後の乱戦も。楽しかったよ』



シンイチローくんはピシリと固まった。
どうやら驚きすぎて言葉を失ってしまったらしい。

おーい、帰ってきてシンイチローくん。

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