検索窓
今日:24 hit、昨日:3 hit、合計:180,042 hit

第191話 ページ46









伊東「武士にとって最大の不幸とはなんだと思う」






貴「....ふーっ...................」







揺れる夜を見つめながら煙をはく







伊東「理解されない事だ」






窓辺に腰掛け左手を袖から抜けば




パサりと肩から襟が落ちた






伊東「いくら才能を持ち合わせていようと

いくら努力していようと


それを理解されない見合うだけの評価をされない

器に見合うだけの餌が貰えない



これほど不幸なことは無い」






貴「私から言わせりゃァ


理解されるため、見返りを求めるため

努力するのはおこがましいがな」







くだらねェことをペラペラと並べる


本物の餌が、この伊東鴨太郎....。



天才だかなんだか知らねェが器の小さい野郎だ





だがこんな器の男でも


器以上の餌としてお前は使える






伊東「君も一種の天才と言えるが

君には理解者がいるからそう言える」






貴「.............私の理解者...?」





その言葉に眉を寄せた時


側近として部屋の端にいた万斉と目があった







伊東「そんな君には分からないだろう

僕の気持ちなど。



理解者がいない天才はいつも孤独なのだ」






貴「孤独、ねェ.......」







伊東「僕はこんな所で燻っている男ではない

誰もそれを理解しない、真の価値に気づかない。



ならば自らで己が器を天下に示すしかあるまい」







貴「.......なんだ」



万斉「いつものガバガバの胸元は許す。

袖を通さぬのも許す。


だが肩から落ちたらさすがに着直すでござる」



貴「袖から抜いたら落ちたんだよ」



万斉「だから着直せと言っている」








伊東「ゴホン.......。」







万斉「すまぬ伊東。


だが主も目のやり場に困っていただろう」




貴「"も"ってなんだよ

さらしまいてるからいいだろ」





万斉「そういう問題ではござらん。

この際だが言うが主は一応女にござる。

品というものをしれ。



そして毎朝拙者の前で着替えるな」



貴「お前が起こしに来るからだろ」



万斉「起こさないと起きぬからだろう」



貴「また子に来させりゃいい」



万斉「また子はテンパってできぬでござる」







伊東「ゴホン。」

第192話→←第190話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (144 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
204人がお気に入り
設定タグ:銀魂 , 坂田銀時 , 成り代わり
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

赤砂晋助.(プロフ) - まっちゃむーしゅさん» すみませんありがとうございます(●´▽`●) (2019年3月30日 3時) (レス) id: f23487b2b0 (このIDを非表示/違反報告)
まっちゃむーしゅ(プロフ) - 176話が177話になってますよ。 (2019年3月30日 2時) (レス) id: d836fbb346 (このIDを非表示/違反報告)
まっちゃむーしゅ(プロフ) - くじら雲懐かしいw (2019年3月26日 9時) (レス) id: d836fbb346 (このIDを非表示/違反報告)
Night(プロフ) - 赤砂さんの作る内容メッチャ好きです!!これからも頑張って下さい!! (2019年3月19日 6時) (レス) id: a39d20f6cd (このIDを非表示/違反報告)
麦ちゃん - いつも楽しみに読んでおります。続編おめでとうございます。これからも頑張ってください。応援しております! (2019年3月19日 5時) (レス) id: ad939e8b4e (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:赤砂晋助. | 作成日時:2019年3月19日 1時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。