色を知らないお前に見せたい色、戸惑う色【高杉晋助】

第31話 ページ31

貴方side









貴「……目的……………………？」








真剣な顔つきの高杉様に手が止まる







高杉「…………まぁ…単刀直入に言えば




…………………俺は世界をぶっ壊すつもりだ」








貴「……………………え？」








高杉「攘夷戦争………。




あれがなんのために起こった戦争か…知ってるか」








貴「………はい……………。




国を憂い立ち上がった侍が天人達に立ち向かったと…」








高杉「世間ではそう語られているが



俺ともう二人、バカがいてな…。


国を守るためと思う一つ……。





恩師を救うための戦争でもあった。」








貴「恩師………？」








高杉「あぁ。だが結局は処刑され



俺達は何も救えずただ失っただけだ…。」








貴「………その恩師の仇を取るため、世界を…？」








高杉「………違う……。




恩師を奪ったこの世界は……………。


その恩師によって作られたものだった………。

だから俺は……………」









ど、どういうこと………？





……………でも………………







高杉様のせつなそうな眼を見ていると………






聞けない…………………………






これ以上語らせると






彼が壊れてしまいそうで………………









貴「……分かりました……………。



もういいです…………。大丈夫です…………。」








そっと大きな手に自分の手を重ねる







貴「…………不器用な方ですね…」






高杉「………………」







貴「…純粋なんですn__________」









…………………もしかして…………………………







『もう一人はロン毛でな、変なペット連れて歩いてんだ。



……んで…。もう一人はよ、不器用で、チビで厨二で…。


でも純粋で仲間思いで、かっこよくてな…。


なんで俺ら違ったのか…。なんで俺は止められなかったのか…』









貴「もしかして……………白夜叉って………坂田銀時様…？」






高杉「……………あぁ。」








吉原を解放してくださった英雄様が……………






よく私に地上の話をしてくださった坂田様が……………

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