第百八話 更新放置誠に申し訳ございませんでした ページ28
「何言ってるんだよ!?つか此処は何処だ!!」
羊の王こと中原中也は、この状況が全く理解できていないのか混乱を顔に出しながらナナシの拘束からもがこうと身体をよじらせる。
しかしナナシが半ば上に乗っているような体勢であるためまだ小柄な中原中也はもがくことしかできない。
[暴れるな。さもなくば潰すぞ。]
「ぐァっ!!!!」
ナナシはその体勢のまま、少しずつ体重を首を押さえつける手にかけていく。
抵抗することもできず、中原中也は苦し気な声を出す。
『あァあァ、やめなよナナシ。殺しちゃぁいけない。
何のために連れてきたのかくらいはお前でも判るだろう?
だったら早く緩めろド阿保が。小生の手を煩わせるな。』
ナナシの不服そうな視線を一括し、零は言葉を放つ。
そして行動を促すように宗田に目線を移す。
「はは!こりゃ失礼。
まぁ、こちらに引き込むんじゃねェよ。ちとこっちに協力してもらいてェだけだ。
ナナシ、放してやれ。この状況で逃げることがどれだけ無謀か、この時の俺なら判る
はずだぜ。俺たちが羊の連中を人質に取ってねぇ理由もな。」
ニコリ、とでも擬音が付きそうな笑みを浮かべながら宗田は立ち上がり中原中也の元へ
しゃがみ込む。
ナナシの拘束から解放された中原中也は、小さくせき込みながら宗田を睨みつける。
しかし警戒は解いていないが、この場所から逃げるつもりはなさそうだった。
瞳には先ほどのような混乱は少なくなり、冷静になっているような気もする。
「話も聞く。協力も............できる限りする。
だから、あいつらには手を出すな。そして質問にも答えろ。」
「もちろん。色よい返事が聞けてて何より。」
『げっすいねぇ。流石はかの幹部様のもと相棒?』
零は茶化すように笑い、宗田と中原中也に席に着くよう促し、ナナシに茶を出すよう指示する。ナナシは渋々、といった様子で茶を入れ始めた。
「うるせぇ。いま彼奴の話をすんじゃねェよ。萎えるわ。」
「はぁ?」
「手前もいつか分かる。そん時は愚痴聞いてやらァ。
............さて、まずは質問から答えてやる。何かあるか?」
中原中也は席に着き、静かに見つめながら問いかける。
「まず、此処は何処だ。」
「悟ヶ原家本家。その当主こと俺、悟ヶ原宗田の自室だな。」
「なっ!?............あの、悟ヶ原!?
............判った。次だ、手前らは誰だ。」
三人ニヤリと笑った。
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三斗(トリップ願望者) - ええええええ!何でこんな此れから良い所☆みたいなとこで更新停止しそうになるかなああああああああああ‼‼‼作者さん!Please come buck‼‼‼‼‼ (2022年7月27日 14時) (レス) @page28 id: 50d700a5ed (このIDを非表示/違反報告)
吸血蝶(プロフ) - みゃうさん» ありがとうございます!諸事情により更新出来ていなかったのですが、これからは更新していきますのでよろしくお願いします!英語はもう諦めてまして……見逃してくださると幸いです。 (2019年7月27日 13時) (レス) id: 93dc29917b (このIDを非表示/違反報告)
みゃう - 吸血蝶さん、タイトルが気になって読んでみるとすごく面白かったです。・・・英語の勉強をしましょう? (2018年12月26日 13時) (レス) id: fa587dfb5c (このIDを非表示/違反報告)
吸血蝶(プロフ) - やみねこさん» ありがとうございます!!!最近は時間ができてきたので、多く更新できるよう頑張ります!!これからもよろしくお願いします! (2018年8月8日 13時) (レス) id: a5cd03074c (このIDを非表示/違反報告)
やみねこ - 百話おめでとうございます! (2018年8月7日 13時) (レス) id: 008d70804a (このIDを非表示/違反報告)
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