推しに会えた2【灰谷蘭】

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「ほら、もう夜遅いし寝るぞ〜」

蘭ちゃんはそう言って寝転び、再び私を抱きしめる。


『蘭くんさっきどこに居たの？リビング？』

「リビングで竜胆と話してた。そしたら俺の部屋から割とでかい音が聞こえたから見に行ったら、あからさまに様子がおかしいお前が床に座ってるし、急に泣き出すからビックリした。」


『ごめんね。起きたら居なかったからびっくりしちゃった。』


「次起きてもちゃんと俺いるから安心して寝なぁ」



そう言って自分の胸に私を引き寄せ、私の髪を撫でる。
灰谷蘭の甘やかしは心臓に悪すぎるし最高に照れるけど、それがとても安心し、さっきの夢なんかすぐ忘れそうだ。


「オマエが望むならいくらでもそばに居てやるから安心しろ？」



蘭ちゃんあんまりそう言う事軽々しく言っちゃダメよ、数ヶ月後には捕まっちゃうから当分会えなくなるし、梵天軸に行ってしまったら蘭ちゃんの判断によってはもう一生会えないんだから…


「じゃあおやすみ。俺はお前が寝るまで起きてるから。」



なんとも蘭ちゃんぽくない発言に驚きながらも“おやすみ”と伝える。
子供をあやすように一定のリズムで背中をトントンされるもんだから睡魔はすぐ襲って来た。

　

『蘭ちゃん、ありがと』


私は聞こえるか聞こえないかぐらいの声でそう呟き、意識を手放した。

彼の優しさに甘えまくった深夜３時。
更に灰谷蘭から抜け出すことができなさそうだ。

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