【文スト】とりあえず笑っとけ【暗殺教室】

じゅうごおおお ページ16

結われた水色の髪を揺らしながら渚少年が口を開く。

｢あの、HRの時から気になってたんだけど咲良さんの年齢って一体……？｣

彼の言葉にうんうんと数人が頷いて同意を示した。匂わせ発言多発しちゃったし、きっと皆ここら辺については気になっていたのだろう。殺せんせーは黄色い触手をうねらせながら私を見つめていた。

｢ああ！そうそう、その事だよね。んーと、一言で言うとアレだよ、私ホントは15歳じゃないの｣

｢……えーと、それはつまり……？｣

誰一人として理解出来ていなさそうな反応に、国木田くんが呆れたようにため息をついた。この呆れは理解出来ない彼らに対しては無く、私へのものだろう。その証拠にほら、私にいやーな目を向けてくる。

｢はぁ、何だその雑な説明は｣

｢む、今からちゃんと話しますぅ。……まあでも、見せた方が早いかな｣

｢見せる……？｣

｢そ。私のこと、よーく見ててね？｣

ぺろりと唇を舌で舐めて潤す。きっと口で言っても中々信じられないだろう。百聞は一見に如かず。つ、と瞳を細めた次の瞬間、ぶわりと私の身体の周りに数多の文字が浮かんだ。ん、今日も絶好調。

｢な、何だアレ！？｣

｢あの光る文字、朝のHRの時の……！｣

｢どうなってるの！？｣

非現実的な光景に、教室内がざわめき出した。生徒たちは皆混乱しているようで声を挙げているが、先生方は驚きながらもじっとこちらの動向を伺っている。にしても皆いい反応してくれるね〜。何か楽しくなっちゃうな。

そうこうしている内に一瞬で文字は消え去り、私はゆっくりと口を開く。

｢……はい、じゃーん。これがホントの私。ど？驚いた？｣

先程よりも少し高くなった目線の位置で得意げに笑って、唖然としている生徒たちを見下ろした。時計を身につけている限り、私は時間を操れるのだ。と言っても死んだ人間ないし動物を生き返らせるなんてのは出来ないんだけどね。……残念なことに。

｢な、なんで？？｣

｢Aちゃんがキュートなお姉さまに……！！！｣

目を見開いてわたわたと慌てる渚少年と、わあー！と何故か目をキラキラさせている倉橋少女。なになに、もっと褒めてくれていいんだよ？にへらあと顔をゆるゆるさせているとおい早く説明しろと言わんばかりの鋭い視線が突き刺さった。勿論国木田くんからのね。

にゅやにゅやと後ろで烏間先生に質問攻めをしている先生(ターゲット)をそっと見つめて、私はにぃっと口角を上げた。

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