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じゅうううにっ ページ13

「っく、」

先手必勝とばかりに首を狙ってみたのだけれどそこはやはり元軍人。驚異的な反射神経で避けられ、体制を崩しながらも的確に急所へ蹴りを繰り出されたが、バク転で後ろへと下がりやり過ごした。

15歳へと時間を戻している今、普段より身体が小さい分小回りがきく代わりにそれだけ力が弱くなる。探偵社に入った頃に訓練をしていたおかげでこれくらいの誤差なら難なく動けるものの、そこはやっぱりちょーっと不便。

「でもまぁ、負けるつもりは無いけどね」

立て直す隙を与えぬように次々とナイフを繰り出し、確実にあちらの攻撃の道を無くしていく。
そんな攻防の中でチラリと烏間さんを見上げると、最初の冷静だった表情とはかけ離れた、瞳孔をかっ開いた楽しげな表情が目に入った。

え、こっわ。何この見覚えのある表情。まさかの戦闘狂かよ。

過去の経験からこういうタイプは長引かせると面倒だと分かっている私は、さっさと終わらせようと地面を蹴った。

「ごめん、ねっと!」

当てれば勝ちだなんて、随分舐められた条件だ。こちとら武装探偵社。バケモンみたいな異能力者達と何度も戦って、勝ってきた。

異能も持たない一般人に遅れをとるわけにはいかないんだよねぇ、これが。

先程までとは比べ物にならないスピードで距離を詰め、目を見開いた烏間さんの服を掴んで下へと全体重をかける。流石に倒れるまではいかなくとも、咄嗟のことに傾いた体。その隙を逃さず、するりと首へ腕を巻き付けてそのままナイフを振りかざし_____


「はい、私の勝ち」


ぐにょん、と首に当たって柔らかく曲がったナイフを確かめて、私は目を細めて笑った。

「す......すっげぇええええ!!」

唖然とした表情で地面に膝をつき私を見上げる烏間さんと、興奮気味に歓声をあげる生徒たち。校舎の窓へと視線をやると、顰めっ面の国木田くんがカチャリと眼鏡を直していた。

ちょっと何さ、その顔は。私ちゃんと手加減したよ?異能力使ってないし、目潰しとか金的とか手段を選ばないような戦い方なんてしてないし。

冷や汗を流して私を見つめるつぶらな瞳には気付かないふりをして、私は烏間さんへと手を差し出したのだった。

じゅうううううさん→←じゅーいち



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いろどり(プロフ) - 実和さん» 返信遅くなり申し訳ありません!ええ!そんな、凄く嬉しいです、待ってくださる方がいる事がモチベーションに繋がります! (2021年3月21日 20時) (レス) id: fed0e41e08 (このIDを非表示/違反報告)
いろどり(プロフ) - ゑごまさん» 返信遅くなり申し訳ありません!不定期更新ですが、気長にお付き合いいただけると嬉しいです! (2021年3月21日 20時) (レス) id: fed0e41e08 (このIDを非表示/違反報告)
いろどり(プロフ) - ヴァンパイアさん» 返信遅くなりまして申し訳ありません!ありがとうございます、嬉しいお言葉が身に染みます! (2021年3月21日 20時) (レス) id: fed0e41e08 (このIDを非表示/違反報告)
いろどり(プロフ) - 河川革皮さん» 返信かなり遅れてしまって申し訳ありません!初めてのコメントとてつもなく嬉しかったです、ありがとうございます!頑張ります (2021年3月21日 20時) (レス) id: fed0e41e08 (このIDを非表示/違反報告)
実和(プロフ) - ワワワ、めちゃめちゃ楽しみに更新待ってたので通知来た瞬間飛んできました…!!!!!無理なさらない程度に更新頑張って下さい! (2021年1月14日 23時) (レス) id: 723f2dc3da (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:いろどり | 作成日時:2020年3月13日 15時

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