第41Q:昔のような ページ44
楽しそうな黄瀬の姿をみて、彼の変化に気づいたのは天神だけではなかった。
緑間「…黄瀬、以前と少し変わったな。目が…変なのだよ。」
黄瀬「変!?…まぁ、黒子っちたちとやってから前より練習するようになったっスかね。
あと最近思うのが…海常のみんなとバスケするのがちょっと楽しいっス。」
『黄瀬くん…』
そんな黄瀬の発言で緑間もようやく気づいた。
緑間「…どうも勘違いだったようだ、やはりかわってなどいない。戻っただけだろ3連覇する少し前にな。」
黒子「…けど、あの頃はみんなそうだったじゃないですか。」
天神の脳裏に浮かぶのは
キセキの世代と虹村の楽しそうな顔。
その中には灰崎の姿もあった。
緑間「オマエらがどう変わろうと勝手だだが、オレは楽しい楽しくないでバスケはしていない。」
苛立ち始めた緑間に口を挟んだのは火神だった
火神「…オマエらゴチャゴチャ考えすぎなんじゃねーの?楽しいからやってるに決まってんだろ?」
緑間「何だと…何も知らんくせに知ったようなこと言わないでもらおうか。」
その時だった。
___べしゃあ
「「あ……」」
緑間の頭の上にお好み焼きが飛んできた。
後ろでニヤニヤしてる高尾が犯人だろう。
苛立った緑間は無言で席を立つ
緑間「とりあえずその話は後だ。」
高尾の項を掴み、店の外へ引きずり出せば
「わりーわりーって…ちょっとスイマ…
…だぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!」
高尾の叫び声が外で響き渡る。
『真太郎くんは、あんなふうに言ってたけど、火神の言う通りだと思うな』
黒子「はい。今日試合して思い出しました。
つまらなかったらあんなに上手くなりません。」
お開きとなり各々帰る支度をしていた頃
いつの間にか戻ってきた緑間が口を開く
緑間「火神、1つ忠告してやるのだよ。
東京にいる“キセキの世代”は2人。
オレともう1人は“青峰大輝”という男だ、そして奴はオマエと同種の選手だ。」
天神は、彼が中2の頃、
絶望していたあの顔を思い出しては苦い顔をする
火神「よくわかんねーけど…とりあえずそいつも相当強いんだろ?」
『んー、まぁ·····エースだったからね。』
黒子「·····ただ、あの人のバスケは好きじゃないです」
天神もそれには同感だった。
緑間「フン…まぁせいぜい頑張るのだよ。」
緑間はそう言うと背を向けた
黒子「…緑間君、またやりましょう!」
緑間「当たり前だ。次は勝つ」
そんな緑間の姿を見て天神は人知れず微笑んだ
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作者名:水無瀬。 | 作成日時:2020年1月3日 15時