第24Q:認めた証 ページ27
「テメー何フラフラ消えてんだよ!!」
しんみりしたその空気を打ち破るように
でかい声で会話に乱入したのは火神だった。
黄瀬「…聞いてたんスか?」
火神「聞いてたじゃねーよ。何いきなり、黒子拉致ってんの!?」
黄瀬「は?ちょっとくらいいいじゃないっスか!!」
火神「帰れねぇんだよ!!」
『まぁまぁ、黄瀬くんのこと許してあげて。』
火神「いや、そんな言われましても·····」
黄瀬「自己中ッスね!」
火神「いや、お前がいうか!?」
口論してるあいだに隣のストバスコートがなにやら騒がしく様子を見てみると不良相手に黒子が喧嘩を売っている所だった。
『ちょ、テツくん!?』
「黒子っち!?」
火神も黄瀬もため息をつきながら、
バスケ勝負することになった黒子の助けとして入る。
さすがは、キセキの世代とそれに対抗する男。
コートの隅でみていた天神をも圧倒するプレーで5on3にも関わらず瞬殺した。
それで、無事に解決したのは良かったが
黒子に真っ先に怒ったのは意外にも天神だった。
天神「テツくん。正義感があるのはいいことだけど、少しは危険も考えてね。喧嘩になったら大変なんだから、怪我したらよくないし。」
マネージャーがいうからこそ、黒子にも説得力があった。
それに続き火神も黒子を叱っていたが
そんな姿をみて黄瀬はふっと微笑んだ。
黄瀬「じゃ、俺はそろそろ行くっすわ。Aっち先輩は?」
『うん、すっかり遅くなったけど私も帰るよ。』
黄瀬「了解っす…
オレ、最後に黒子っちとプレーできて良かったっす。」
そんな黄瀬の言葉に黒子も天神も嬉しそうな顔をした。
『また戦おうね。』
黄瀬「火神っちにもリベンジ忘れてねぇっスよ!
予選でまけんなよ。」
火神「火神っち!?」
そう動揺した頃には黄瀬も天神も遠くへ行っていた。そんな黄瀬の代わりに黒子は補足を加える。
黒子「黄瀬君は認めた人には“〜っち”をつけるんです。」
火神「嫌だけど!!」
でも、少なくともこの試合が黄瀬を
昔のあの頃に戻したのは確かだった。
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作者名:水無瀬。 | 作成日時:2020年1月3日 15時