次の任務米花町だって

忘れ物の箱の中 ページ18

快斗side




今日の放課後白馬が正門近くでマスクの女子生徒に話しかけてた。
あいつがあんなふうに話しかけるのは珍しかったから窓から出て2人に話しかけた。


……こんな生徒うちの学校にいたっけ？
タイツはいてるが細いふくらはぎは相当鍛えてある
立ち方からわかる普通の人ではない感じ

何もんだ？


何かを探しているようだったがどうやら音楽室に用があるらしい。
勝手にあとをつけてくとどうやら棚の奥から何かの箱を取りだしカバンにしまった。

気になって話してみると、この高校のOGで引っ越すから部活の時の忘れ物を取りに来たんだとか




『へ〜快斗君と探君ね……私はA。先生たちには内緒にしててくれない？』

「なぜです？」

『だって本当に恥ずかしいじゃん。いい年した教え子がコスプレみたいに制服着て学校に来てるんだよ？』


そりゃそうだな、俺も中学の頃の制服着て中学に忍び込んだのバレたら恥ずかしいし


「そっか。…んでそのカバンの中に入れてんのが忘れ物？」

『そう。明日引っ越すから友達と準備してる時にふと思い出してね……。』

「引っ越すんですか」

『仕事の関係で遠くに。』

「それは残念」

『……そろそろ戻らないと』

「引き止めてすみません。」

『大丈夫よ。それじゃあね。』



時計を気にしてるようだった。まだ引越しの準備が終わってないんだろうか

特に引き止める理由もなく音楽室からAさんは俺たちに手を振り出ていった。


「綺麗な人だったな」

「そうですね。こんな所に何を忘れたんでしょうね」

「うち吹奏楽ってあったか？」

「確か……10年前に廃部になったような」

「じゃああの人37！？」

「それは無いだろう。」

「……なんで嘘ついたんだろうな」



あの後窓から外を見たけどもうその人はいなかった。
何を取りに来たのか俺にもわからなかった

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